「休館日」79%が設定 観光経済新聞・旅館アンケート調査

  • 2019年10月23日

24時間、365日営業が当たり前といわれた旅館も休館日の設定が常識となってきている(写真と本文は関係ありません)

従業員の休日確保、メンテナンスに

未対応旅館も導入に前向き

 観光経済新聞社はこのほど、全国の主な旅館約150軒に、「休館日」に関するアンケート調査を行った。休館日を設けていると回答した旅館は全体の78.6%。「働き方改革」が進む中での従業員の休日確保、館内のメンテナンスなどが理由に挙がった。設けていない旅館も半数以上が導入に前向きだった。

 休館日を設けている旅館に、いつ設けているか聞いたところ、「閑散期」「予約の少ない時期」「連休明け」のほか、「月1回」「年2回」など、定期的に休んでいる旅館があった。年間の休館日数は最少の1日から最多の88日までかなり幅があるが、1~9日間の1桁台が約半数、10~20日間が約3分の1を占めた。

 設けている理由は「働き方改革の一環」「社員のモチベーション向上」「有給休暇の消化」など従業員の休日確保と、「設備点検」「設備の維持更新」「館内の定期修繕」など館内メンテナンスの二つを挙げる声が多かった。経費削減や、「社員研修」「社員旅行」「経営方針発表会」など社内行事の実施を挙げる旅館もあった。

 休館日を設けていない旅館にも、その理由を聞いたところ、「売り上げ減少になる」「長期で宿泊されるお客さまがいる」「社長の考え(いつ来ても営業している安心感)」「地域柄」などが挙がった。

 休館日設定のメリットは「社員のリフレッシュ」「お客さまがいてはできない所をメンテできる」「全社員で研修が行える」「光熱費削減」など。「年度開始時に年間スケジュール(休館日、社内イベント入り)を従業員に配布している。従業員は事前に予定が立てやすくなり、旅行の計画や社員同士で一緒に外出することも可能となったようだ」と実績を強調する旅館もあった。

 逆にデメリットは「売り上げ減少」が目立つ程度で、「特になし」の回答が多かった。

 今後の方針について、休館日を設けていない旅館のうち、66.7%が「検討中」を含め、休館日の導入に前向きだった。社員のリフレッシュ、館内のメンテナンスを挙げる一方、「もっと従業員不足になれば考えざるを得ない」と切実な声もあった。

 休館日を設定する予定がない旅館は「現マーケットの流れが変わらない限り、営業スタイルは変えない」などとしている。

 その他、旅館の休館日に関して自由に記載してもらった。主な回答は次の通り。

 「繁忙期でもスタッフ全員が休日をしっかり取れる体制が組めれば、休館日は必要なくなるかもしれない。現状、休館日は必要のように思われる。休館日よりも長期休暇を各自が取れるような体制と風土を構築したい」

 「年間5日の有休取得が義務化されたことで、旅館の休館日の制度も変わってくると思う」

 「ホテル業界も時流に沿った対応が必要と思う」

 「休日を増やしても、時給を上げても、人材が確保できない」

 「社員、パート、アルバイトを含め、人手が集まらないことが深刻化してきている」

 「旅館業界の残業45時間は、何としても撤廃しなければならない」

 「宿泊業の性質として『その日の売り上げ』はその日にしか立てることができない。宿屋の本分として週1、月1の定休日が設けにくい。今後の働き方改革法案の対策として、休館日の設け方が一つの鍵となるような気がする」

 「中抜け勤務をなくす方策を検討中(従業員の負担が重い。従業員の生活や健康への配慮から、極力避けたい)」

 「今後も働き方改革と効率化を図るため、休館日の増加を検討したい」

 「○○温泉(編注・回答は実名)の旅館で休館日を共有している」

 「近い将来、人口の減少、高齢化が進む中で、先行きが心配。労働力不足」

 「施設の老朽化が激しくなってきたので、今後は定期的にメンテナンス休館を設けていきたい」

 「定休日は難しい代わりに、長期間のバカンス休暇を取れるような制度や、サービス業ならではの休み方があるのではないかと思っている」

 「休日(国が設定する)が増えるたびに旅館の営業日は増加するのに、政府は働き方改革でスタッフの休日を増やせとは矛盾していないか(観光業は特例とするなどの対応を望む)」

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