「人気温泉旅館ホテル250選」授与式に500人


約500人が出席、整然と進んだ授与式=21日、浅草ビューホテル

約500人が出席、整然と進んだ授与式=21日、浅草ビューホテル

 観光経済新聞社主催、観光関連9団体後援の2010年度「人気温泉旅館ホテル250選認定証授与式」が21日、東京の浅草ビューホテルで開かれた。250選に入選した旅館・ホテルの経営者、来賓など約500人が出席。第1部の授与式では、入選旅館・ホテルの代表に江口恒明本社社長から認定証を授与。250選と同時に行っている第24回「にっぽんの温泉100選」で8年連続1位となった草津温泉も表彰した。来賓からは、衆議院議員の二階俊博氏が第1部の授与式から参加してあいさつを述べたほか、第2部の懇親パーティーでは観光庁の溝畑宏長官らが受賞者を激励するあいさつを述べた。

 人気温泉旅館ホテル250選は、観光経済新聞社がにっぽんの温泉100選とともに毎年行っている温泉地の旅館・ホテルの人気投票。7〜10月の4カ月間、全国の旅行会社、ネットエージェントの本社、支店などに投票用紙を配布、従業員らに「おすすめの温泉旅館・ホテル」を投票してもらい、集計のうえ上位250軒を決定している。入選した旅館・ホテルには「星マーク」(商標登録)の認定証を授与。また通算5回以上入選の施設は「5つ星の宿」として、「5つ星マーク」(同)の認定証を授与している。

 授与式で江口本社社長は「全国の旅館・ホテル数は現在4万9千軒。この中で選ばれた250軒は、最も人気のある優れた宿ということになる。5つ星の宿は新たに9軒を加え、210軒となった。5つ星の宿の認定証はミシュラン日本版といえるもので、当社が商標登録しているもの。社会的な認知度も高まっており、宣伝効果は大きい」「日本はかつて経験したことのない不況に見舞われているが、こうした時こそ経営者の真価が問われる。もう一度原点を見つめ直すとともに、現実を直視し、足元を固めていくべきだ」とあいさつした。

 後援9団体の250選実行委員を代表して、日本観光協会の長嶋秀孝常務理事が今年度の250選の選定経過を報告。「投票(有効投票はがき1万685枚)から上位250軒が選定され、12月1日の後援団体による審査会で満場一致で承認された。認定証はプロが選んだ宿、信頼の宿の証として誇りを持って掲出してほしい」と述べた。

 祝電披露(日本ツーリズム産業団体連合会、JTB、近畿日本ツーリスト、日本旅行、トップツアー、クラブツーリズム)に続き、250選と同時に行った温泉地の人気投票、にっぽんの温泉100選で8年連続1位となった草津温泉を表彰。草津町の黒岩信忠町長に表彰状、草津温泉観光協会の山田寅幸会長にトロフィーを江口本社社長から授与した。黒岩町長は「8年連続の称号をいただき、本当にうれしい。関係する皆さまに心から感謝する」、山田会長は「これからも精進を重ねて、町民一丸でお客さま目線で取り組みたい」と語った。

 引き続き250選の認定証授与に移り、全国各地区の代表10人に江口本社社長から授与した。

約500人が出席、整然と進んだ授与式=21日、浅草ビューホテル
約500人が出席、整然と進んだ授与式=21日、浅草ビューホテル

二階氏、宿泊業界支援を強調
 来賓からは政治的な立場で観光を推進する二階俊博元経済産業相が第1部の授与式、第2部の懇親パーティーともに参加し、あいさつした。

 二階氏は「全国の観光関係業界、団体が皆、協力をして、将来を開こうとする意気込みは大変大きなものがある」としたうえで、「観光問題といえば、予算や補助金の話になりがちだが、頼ってばかりではいけない。観光業界の方々には力がある。誰かが手助けするのを待つのではなく、皆が立ち上がらなければいけない」と、業界関係者の一層の奮起を促した。

 二階氏はまた、「全国を歩くと立派な旅館・ホテルがあり、経営者が並々ならぬ努力で宿を守っておられる。そんな様子を見るにつけ、政府がバックアップしなければならないと思う。日本の文化を守る視点がなければならない」と述べ、旅館・ホテル業界に対する支援の必要性も強調した。

 パーティーでは観光庁の溝畑宏長官があいさつ。「観光が日本で盛んに語られるようになったのは各地域でがんばっておられる旅館・ホテルと、その関係の皆さまのおかげだ。今年はさらに観光に国を挙げて取り組む。お年寄りから子どもまで、皆が旅行に行って、人生を楽しむ。そういう明るい日本にしたい」と述べた。

 日本温泉協会の滝多賀男会長は、入選旅館・ホテルへの激励とともに、温泉協会への入会と積極的な利用を呼び掛けるあいさつをした。

 乾杯の発声をした国際観光旅館連盟の佐藤義正会長は、「今年は3連休が8回ある。この追い風を受け、反転攻勢に出たい」と、国内旅行の低迷打破を訴えた。

 立教大学の前田勇名誉教授は中締めのあいさつを行い、日本の長寿企業の上位3〜5位に旅館がランクされた例を挙げて、企業経営が長く持続するための秘訣の一端を披露した。

二階氏は業界関係者の奮起を求めた
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