「いのちと、いのちの、あいだに」 経産省、万博日本館で基本構想


 経済産業省は13日、2025年の日本国際博覧会(大阪・関西万博)への日本政府館(日本館)の出展に向けて、日本館の基本的なコンセプトや展示などの方針を示した基本構想を策定した。日本館のテーマは、「いのちと、いのちの、あいだに―Between Lives―」。パビリオンは、国連が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」を踏まえ、「SDGs+beyond」として、2030年より先の未来社会における国際的なビジョンを体現するものにする。日本独自のSDGsに関連した発信とともに、国連との連携を検討する。

 日本館のテーマのコンセプトは、「来場者は、他社と自分、人と人以外、生物と非生物など、さまざまないのちといのちの『あいだ』(境界・差異・関係性)を見つめることで、それぞれのいのちの尊さや、互いに支えあっている存在であることを自覚する。自分たちが大きな地球の中で生きていることに気付き、他のいのちと共創しながら大きな循環を生み出す大切さを学ぶ。こうした一連の体験を経て、SDGsに代表される社会課題を自分事として咀嚼(そしゃく)し、未来社会のつくり手としての行動変容を促す」。

 テーマの背景としては、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行をはじめ、地球環境やデジタル空間などとの関わり方を意識。「日本館は未来が生まれる場であり、他者・コミュニティ・地球環境と『関わりしろ』を持ちながら、全ての参加者を主体として迎え入れる。そして、日本館を体験した少年少女たちは万博チルドレンとして、誰もが一回り成長し、未来社会を実現するクリエイターとなるだろう」とうたっている。

 建築・空間設計の在り方では、展示のためのハコモノとしての建築ではなく、来場者の体験を創出するよう、展示コンセプトと建築の融合を目指す。展示の在り方には、(1)来場者の主体性を重視した多層展示(2)ダイバーシティを実感する展示体験(3)自分事化を促す双方向展示体験―などを設定した。

 日本館基本構想は、有識者でつくるワークショップでの検討結果を踏まえて決定。今回策定した基本構想をもとに、今年度以降、建築の基本設計や具体的な展示の検討などに入る。

 
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