【旅に出よう~温泉はにっぽんの宝~73】温泉をイケメンに例えてみたら


 先日、NHK総合の「ごごナマ」の金曜「助けて!きわめびと」の生放送に出演しました。ごごナマは月曜から木曜は東京放送局で、金曜のみ大阪放送局が制作しています。MCは藤井隆さん、濱田マリさん、NHK小野塚アナウンサーで、スタジオには40代~50代の関西在住の女性が集まり、彼女らの日頃の悩みを聞き、“きわめびと”が解決の方法を提案するという番組です。

 この日のお悩みは「夫と旅行したくない」。コーナー前半には、大阪でカリスマ添乗員が、険悪な夫婦が温泉旅行に行く際に、仲居さんに夫婦仲をとりもってもらうというプレゼン。後半は、それでも夫と旅行に行く気になれないスタジオの女性に向けて、私がひとり旅(ひとり温泉)を提案するという流れでした。

 昨年秋くらいから、メディアでひとり旅、ひとり温泉特集が組まれるようになり、私も数々の特集に関わってきました。それらの反響も踏まえ、ひとり温泉のためのノウハウをスタジオで展開しました。予約は電話で行い、ひとり客の部屋や食事処を確認すること。ひとりの時間は寂しいと思うのでなく、日常を振り返る時間と捉え、日頃の感謝の気持ちを込めて家族に手紙をしたためようなど。

 ひとり温泉の極みは温泉入浴の時に発揮されます。ひとりで入るからこそ、肌への刺激、湯上がりの効能に敏感になり、自分と温泉の相性をビビットに感じることができるのです。

 さて、それをスタジオに集まった女性にプレゼンする際に、番組ディレクターが「面白い泉質解説ができないか」と発案したのは泉質別にイケメンに例えるというプラン。

 ミネラルがバランス良く入り、高齢者から赤ちゃんまで万人に安心して入れる単純温泉を流行の男性タレントに例えるならば、音楽家、俳優、文筆家とさまざまな分野でバランスよく活躍される星野源さん。保温保湿効果抜群で包み込む優しさのある塩化物泉は優しく包んでくれる印象がある西島秀俊さん。入ると熱が体に入る感じが半端なく湯上がりには清涼感さえも感じる硫黄泉は、筋骨隆々の武井壮さんと、解説してみました。タイトな時間配分の生放送でどれだけ伝えられたか不安は残りましたが、放送後、70代の母、取材先の60代の女性、担当編集者である40代女性からは、「私に合う“イケメン”を探してひとり旅に出たい」と連絡がありました。

 案外、これはいけるかもしれません。放送時間の都合で3パターンしか話せませんでしたが、全泉質にイケメンをあてはめられます。温泉の新しい魅力をお考えの方、ご連絡下さい。

(温泉エッセイスト)

 
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