世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、ツーリズムのダボス会議と言われる「WTTCグローバルトラベル&ツーリズムサミット」(サミット)を2012年春、東京で開くことを決めた。11月29日、東京都内で開かれた「観光立国シンポジウム」の中で、大塚陸毅日本経団連観光委員長が明らかにした。
WTTCは、世界のツーリズム産業主要100社の経営者により構成され、国連の世界観光機関(UNWTO)と連携しつつ、ツーリズムにかかわる調査研究や各国政府に対する観光振興の提言活動を行う民間団体。日本からはJTBの田川博己社長が唯一のメンバーとして参加している。
サミットはツーリズム産業と地球社会とのかかわりを主要テーマに毎年春に開催され、今年で10回目となる。WTTCメンバーを含め、例年約1千人が集う大規模イベントで、「日本の魅力を知ってもらうまたとない機会」と大塚氏。
また、「観光立国を目指す日本の意思を世界に広く伝えるとともに、日本へのツーリズム関連投資の促進、日本のツーリズム産業の国際化推進など、さまざまな効果が期待できる」(事務局)という。
日本は9月にサミット招致委員会を設立。ツーリズム業界のみならず、国、東京都、日本経団連などが賛同し、誘致活動を行ってきた結果、誘致が実現した。
サミットは12年4月、東京都内のホテルで開催される。期間は4日間で、WTTC理事会・年次総会、ツーリズム投資会議、サミットが開かれる予定だ。