MICE全般を誘致、観光庁方針


 観光庁は、国際団体や国際学会が主催する国際会議にとどまらず、スポーツや文化のイベント、見本市などを含めたMICE全般の誘致、開催を促進する方針を新たに打ち出した。観光立国推進戦略会議・観光実務に関するWGの第3会合の中で説明した。MICE誘致には、国際競争力の強化に向けた国の支援策、施設整備、人材育成のあり方を課題に挙げた。

 MICEは、企業などのミーティング、インセンティブツアー、コンベンション、イベント・エキシビジョンの英語の頭文字をとった呼称。

 観光庁では、これまでもMICE全般を視野に入れてはいたが、観光立国推進基本計画に定めた「国際会議の開催件数を5割以上増やす」を目標に、国際会議を主なターゲットにしてきた。MICE全般への対象拡大について、本保長官は「訪日客の誘致や経済効果の拡大、我が国の地位向上などの観点から、これまでより幅広く、MICE全般を重視する必要がある」と指摘した。

 国の支援策のあり方も課題だ。アジア各国はMICE全般の誘致、開催の支援策を強化しており、韓国、シンガポールでは、20億円以上の年間予算を投じて、誘致支援やインフラ整備を進めているという。一方の日本は、誘致支援に今年度から約4億円の予算が付いたのが現状。「取り組みは十分とは言えない。他国とは相当の差がある」(本保長官)。

 MICEは、主催者や開催の形態が多岐にわたるほか、開催地決定の課程なども多様であることから、個々に対応した国の施策が必要になる。また、施設整備や人材育成などの推進も欠かせない。施設整備では、世界に10万平方メートル以上の展示会場は43施設あるが、日本にはなく、最大で8万平方メートルの施設にとどまっている状況も説明された。

 
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