インバウンド旅行手荷物輸送を手掛ける、グローバルトランスポートプラットフォーマー「LuggAgent」(香港)は6日 、東京を中心とした関東地区から関西地区への旅行手荷物の当日輸送サービスを開始した。ANAグループと連携して遠距離での輸送を実現したもの。個人のインバウンド客だけでなく、インバウンド旅行会社らのニーズにも応えたい考えだ。
香港と台湾を拠点に2015年に設立した同社は現在、世界200都市以上で手荷物配送サービスを提供、物流パートナーは約300事業者、約2千人の海外ドライバ―を擁しており、日本ではコロナ禍もあり22年から本格的にサービス提供を始めた。
利用の3日前までにオンラインでサービスを予約すると、24時間以内に確認メールと案内が送られ、空港の指定場所やホテルで荷物を預けられる。配送手荷物はGPSで追跡でき、配送スタッフによる荷物の回収時や指定場所への配達時には完了通知が届く仕組み。
今回新たに始めるのは、東京地区を中心とした関東地区~関西地区での、宿泊施設間での当日手荷物輸送を2個から受け付けるサービス。ANAグループと連携し羽田~伊丹便などを利用することで、今年問題となっているトラックドライバ―の残業制限による輸送力不足問題の影響を回避できるほか、同日での遠距離輸送を実現した。予約サイト(LuggAgent X DAIEI : Same-day Luggage Delivery Service (convertcalculator.com))から、価格などを検索し、予約できる。
現在、大きなスーツケースなどを持つインバウンド客をメーンターゲットにした当日手荷物配送サービスは、 Airporter(東京都中央区)などが展開するほか、ヤマト運輸などの運送大手も手掛けるが同一都道府県内や同一地方内に限られていた。
LuggAgentの日本総代理店を務める大栄運送(千葉県船橋市)の山本龍二社長は、「関東~関西での手荷物の同日配送サービスは、インバウンドを手がける旅行会社やランドオペレーターが熱望していたサービスだ。今回BtoCのサービスを始めたが、BtoB、BtoBtoCにも展開することで、来年の大阪・関西万博需要などにも対応していきたい」と展望を語った。