KNTの09年連結業績、経常29億の赤字


 KNTの09年12月期(09年1〜12月)の連結業績は、経常損益が28億9100万円の赤字(前期実績は31億5700万円の赤字)だった。最終損益は84億3300万円の赤字で、赤字幅が前期の37億3800万円から拡大した。最終赤字の計上は3期連続。販売面、費用面での構造改革を進め収益力の強化を図ったものの、景気悪化による法人需要の減退や個人消費の低迷、新型インフルエンザ流行の影響を受け、業績の回復を果たせなかった。希望退職に伴う特別退職金をはじめとする特別損失の計上も、多額の最終赤字につながった。営業収益は前期比14.6%減の627億8500万円、営業損益は33億3900万円の赤字(前期は31億8600万円の赤字)だった。

 旅行業のうち国内旅行は、同社国内企画商品ブランド「メイト」のインターネット販売での取扱人数は昨年並みだったものの個人旅行全体の取扱額は低調。団体旅行分野は、学生団体が前年実績を確保し、一般団体も「トカラ皆既日食ツアー」などの大型イベント関連旅行などの受注があったが、需要減退などから団体全体では振るわなかった。国内旅行全体の営業収益は前期比13.9%減の351億4400万円だった。

 需要拡大が期待された訪日旅行分野も、大型案件の取り扱いなどあったものの急激な円高の進行などで低迷し、営業収益は同9.7%減の10億7200円だった。

 海外旅行分野の営業収益は同15.3%減の136億6200万円。円高などから取り扱い人数は増加したが、低価格傾向から取扱額は減少した。

 個別業績は、経常損益が12億800万円の赤字(前期は21億9900万円の赤字)、営業収益が前期比14.2%減の516億1900万円、営業損益が同18億6700万円の赤字(前期は23億8800万円の赤字)、最終損益が同78億5500万円の赤字(前期は34億1800万円の赤字)。

 10年12月期の連結業績予想は、経常損益が17億円の黒字。昨年8月に発表した中期経営計画に基づき、店頭販売からウェブ販売へのシフトを進めることで、採算性を向上させ、黒字回復を目指す。営業収益が前期比11.5%増の700億円、営業損益が13億円の黒字、最終損益は2億円の黒字の見込み。個別業績予想は、経常損益が15億円の黒字、営業収益が前期比9.5%増の565億円、営業損益が10億円の黒字、最終損益が2億円の黒字を見込む。

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒