KNTと角川HDが合弁会社、地域の旅素材を販売へ


 KNTと角川グループホールディングス(東京都千代田区、本間明生社長)は1月30日、地元企画のガイドツアーなどの旅素材の紹介、販売する新会社を共同出資で設立することを発表した。1年目の販売は20億円を見込む。KNTが持つ旅行情報やノウハウと角川の持つ編集、情報発信力の融合により、ニューツーリズム素材の販売支援と多様な旅需要の取り込みを図る。

 新会社「ティー・ゲート」は、テーマ性の高い旅行商品や体験型・交流型の旅行プログラムのWebサイトでの紹介と販売を中核事業に据える。

 サイトでは現地のガイドツアーや産業観光資源などの情報提供のほか、各ツアーの申し込みや周辺地域の宿泊予約もできるようにする。従来KNTの宿泊在庫にはなかった民泊施設での宿泊も、ツアーに組み込まれている場合には予約できる。

 サイトについてKNTの岩橋伸行・取締役兼執行役員経営企画部長は「さまざまな地域のミニツアーなどをわかりやすく紹介し、好みの商品を選んで買っていただくイメージ」と話す。サイト上でツアーなどが売れた場合には、成果報酬制で課金する仕組み。「これまで地域の観光資源や素材を一堂に集め、情報提供や販売を行うサイトはなかった。地域振興の担い手がリーズナブルにプロモーションをする支援をしたい」(岩橋部長)。

 新会社が提供するサービスは会員登録制とし、リピーターに対して、予約、購入状況に即したリコメンド情報の提供なども検討する。SNSやブログなどの双方向情報発信ツールの提供も視野に入れる。また同サイトで販売するような、地域に根ざした旅行素材や商品を造成する人材の育成も手がける。

 ティー・ゲートへの出資額は、2社計8億円で、出資比率はKNTが55%、角川が45%。またKNTから4人、角川から3人の取締役を送る。会社設立は3月で、サイトは10月に正式リリースを予定する。

 KNTは、近畿日本ツーリスト協定旅館ホテル連盟の情報連絡委員会を活用し、宿泊施設情報と地域情報を併せて発信するサイト「みちしるべWeb」などのコンテンツも持つが、宿泊施設などの着地側が造成したツアーを直接申し込めるサイトは初の試みとなる。

 
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