KNTは12月18日、同社の海外企画旅行商品「ホリデイ」から、雑誌「BRUTUS」や「POPEYE」などの編集長として知られる石川次郎氏がプロデュースするシリーズ「知る旅」を発売した。石川氏が信頼する「その道のプロ」が同行し、現地の魅力をより深く楽しめる内容。同シリーズの国内旅行版の造成も視野に入れる。高品質の旅行商品群の造成により、旅行需要の喚起と同社旅行商品のブランド力強化を図る。
ベトナム料理研究家の伊藤忍氏による「ベトナムめしを極める8日間」、美容ライターの上田祥子氏による「韓国でカラダを中から変えてしまう4日間」の2コースを設定。現地の情報を知り尽くした2氏ならではの体験メニューを盛り込んだ。いずれも各氏が同行し、各回16人限定。旅行代金は2コースとも39万9900円からと「ホリデイとしては少し高めの価格設定」(同社)だ。
最近の旅行商品の安売り競争を「負のスパイラル」と指摘する石川氏は「テーマを深く掘り下げた上質の旅を提案することが今の日本人には必要」と考え、少人数で高付加価値の商品づくりを図ったという。「パンフレットから商品内容まで、マーケットに一石を投じる商品と自負している」(越智良典・常務取締役)
今後はホテルジャーナリストのせきねきょうこ氏や古陶磁専門家の島津法樹氏などをナビゲーターにした商品を造成予定。「年6本ほどのペースで新コースを作りたい」(石川氏)。また同氏は国内旅行商品の造成にも意欲を示す。京都などを舞台に、普段は見られない古いものなどを見たりできる旅にも関心を持っているという。
左から石川、伊藤、上田の各氏