JTB西日本は、京都の観光情報を盛り込んだ、携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」用ソフト「DSもって旅にでよ♪京都」を来年2月28日に発売する。約400カ所に上る観光施設の情報を収録、タッチパネルで操れる地図機能を搭載するなど、豊富な観光ガイド機能を持つ。価格は税込み3990円。約2年間で10万本の販売を目指す。「交流文化産業」への進化を標榜するJTBの新たな取り組みの1つで、京都観光の振興に役立てたい考えだ。
ゲームソフトの制作には、京都市、京都市観光協会が協力したほか、開発にはクーデザイン(本社・奈良市)、地図製作にはゼンリン(同・北九州市)、ガイド文作成には京都ヤサカ観光バス(同・京都市)が参加した。
このソフトは、(1)厳選した写真とオリジナルガイド文で主要施設を案内(2)タッチペンで地図を自由に参照できるほか、移動距離の計算が可能(3)京都にまつわる30の物語をオリジナルキャラクターの会話形式で紹介(4)京都を題材にしたミニゲームを搭載──などの機能を持つ。
お気に入りスポットの登録、スケジュール作成などができる機能のほか、JTBのおすすめコース情報も収録している。購入者層はあらゆる世代を見込んでいるが、修学旅行の事前学習用として学生の利用も期待している。
11月29日に都内で開いた記者発表会で、JTB西日本の鈴木孝三社長は「日本を代表する観光地と、国内販売2千万台を超える携帯ゲーム機の組み合わせ。観光情報の媒体の概念を変える商品を目指した」と紹介。京都市観光協会の山内秀顯専務理事も「DSのユーザーは若者から年配の方まで幅広く、京都の観光客層と合致する」と観光の活性化への効果に期待した。京都宮川町の舞妓、君晴さんも駆け付け、「DSで京都を楽しんでおくれやす」とPRした。
JTBは、同ソフトの販売に合わせ、店頭やツアーパンフレットなどで宣伝するほか、春のエース商品で携帯ゲーム機を参加者に貸し出してソフトを利用しもらう京都ツアーを計画している。
京都宮川町の舞妓・君晴さんとJTB西日本・鈴木社長(右)、京都市観光協会・山内専務理事