JTBグループが11月30日に発表した07年度上期(4〜9月)の中間連結決算は、国内旅行、海外旅行とも堅調で売上高が6978億円と前期比4.7%増加。経常利益は投資や人材獲得のために経費が膨らみ19.6%減少したものの、188億円を確保した。
営業利益は21.6%減の165億円。当期純利益は0.1%増の134億円となった。「極めて好調だった前年同期の実績を確保し、順調な結果」と同社。連結対象会社数は国内95社、海外62社、持分法適用会社18社を合わせて計175社(対前年14社増)。9月末の従業員数は2万8千人。
旅行事業の売り上げは4.0%増で、うち国内旅行は前年並みの0.9%増。7月の大型台風上陸、新潟県中越沖地震、梅雨明け遅れといった天候不順などの悪因はあったが、企画商品「エース」は「祭り人気で好調な東北や石見銀山の世界遺産登録で沸く中国四国方面などを中心にほぼ全方面で昨年を上回り好調」(同社)。団体旅行も堅調で、団塊世代の旺盛な旅行需要も取り込んだ。
海外旅行は、大型イベンがなく海外出国者数も前年を割っているなか、中国などのアジア、ヨーロッパなどを中心に個人旅行が好調で6.0%増。
インターネット販売は国内外の取扱額で23.8%増と伸びた。しかし、「宿泊販売などの取扱額伸率は高いものの今後の大きな課題」(同社)。
インバウンド旅行部門は、円安もあって、アジアを中心となした積極的に誘致策で売り上げは33.6%増となった。
07年度通期は、売上高で1兆3100億円、経常利益で170億円を見込んでいる。