
記者発表会に出席した(左から)JTBグローバルマーケティング&トラベルの座間社長、ヨーロッパムンドバケーションズのガルシア社長、JTBの坪井取締役
JTBは、訪日外国人旅行者向けの観光乗合型バスツアー(SIC、シート・イン・コーチ)を4月から本格導入する。JTBグループのヨーロッパムンドバケーションズ(本社スペイン・マドリード、ルイス・ガルシア社長)が、ヨーロッパで展開するSIC事業を日本でもスペイン語圏、英語圏の旅行客を対象に開始する。
東京―仙台―札幌や東京―名古屋―京都、大阪―高野山―京都など22都道府県を巡る五つの基本観光ルートを設定。ルートが接する日光、東京、京都、大阪、広島の5地点でバスを乗り換えることができ、各ルートの組み合わせと乗車区間の選定により、48コースのラインナップをそろえた。1人から出発催行する。
ヨーロッパムンドバケーションズは、欧州36カ国で中南米やスペイン語圏22カ国の旅行客を対象に1997年からSIC事業を展開している。約800コースのラインナップがあり、16年の取扱人員は約12万7千人。日本展開でのランドオペレーター業務はJTBグローバルマーケティング&トラベル(座間久徳社長)が行う。
3月2日に記者発表会が行われ、JTBの坪井泰博・取締役訪日インバウンドビジネス推進部長は「訪日外国人旅行者の利便性向上につながり、訪日外国人旅行者の地域分散や、地域の活性化にも貢献できる」と強調。2017年度の目標人員は5千人で、「20年には数万人規模まで広げていきたい」と意欲を示した。