独立行政法人(独法)の組織などの見直しに関する基本方針の閣議決定を受け、日本政府観光局(=JNTO、国際観光振興機構)と国際的な業務を担う他の独法との統合、連携強化を検討していた国土交通省など関係省庁は3月30日、今後の方向性を決定した。JNTOは、外務省所管の国際交流基金などと海外事務所の共用化に向けた検討を具体化する。
今年1月に閣議決定された基本方針は、JNTOと国際交流基金の統合あるいは連携強化、また、JNTO、国際交流基金に加え、外務省所管の国際協力機構(JICA)、経済産業省所管の日本貿易振興機構(JETRO)の4法人の海外事務所の機能的な統合について、11年度中に方向性を整理し、今夏までに結論を出すよう求めている。
国交省、外務省がまとめた方向性では、JNTOと国際交流基金について、「それぞれが有する高度な専門性の追求や政策目的の達成を妨げない」と留意事項を確認した上で、ワンストップサービスの実現に向けて海外事務所の共用化を検討し、可能なところから移転先物件の調査などに着手することにした。
また、JNTOの海外事務所数は13拠点なのに対し、国際交流基金は22拠点を持っており、国際交流基金だけが拠点を持つ地域でのJNTOの事業展開を可能にするような検討も進める。
4法人の海外事務所についても共用化や業務連携の強化を進める方向性を確認した。