訪日外客を積極的に受け入れる比較的低廉な宿の組織、ジャパニーズ・イン・グループ(JIG、福田金也会長=栃木県・タートル・イン・日光、56会員)は12日、東京のホテルJALシティ田町で総会を開き、今年度事業として「グループの刷新」をテーマに、会員施設への誘客強化と会員拡大に取り組むことを決めた。
2012年12月に構築したグループ独自のオンライン予約システムや、大手宿泊予約サイト、口コミサイトを有効活用し、グループ施設のさらなる周知、誘客を図る。
グループ施設を紹介する総合パンフレットは地域ごとに分冊するなど体裁を刷新。地域情報も充実させる。
予約・宿泊客に向けた、ネット予約に関するアンケートも行う予定だ。
総会後の懇親会で福田会長は「訪日外客1千万人を達成し、好調なインバウンドだが、ゴールデンルートを中心とした特定の地域に偏っている。1千万人来れば、何もしなくてもお客さまが来てくれると思うのは間違いだ。地方の魅力をいかに発信するか。ネット対策、SNS対策にも会員一丸となって取り組む」とあいさつ。
来賓からは、観光庁の久保成人長官、日本政府観光局(JNTO)の松山良一理事長が祝辞を述べ、日本観光振興協会の野口英明常務理事が乾杯の発声をした。
久保氏は「地方のお客さまを増やすには、待っているだけでなく、地域の行政、関係機関を巻き込んで、需要を創り出すことが必要。地域の有力な受け皿となってがんばっていただきたい」。松山氏は「外客2千万人は、今の延長線上では達成できない。JIGが地域のリーダーとなって、外国の人に来てもらえる地域づくりに努めていただきたい」と述べた。
福田会長