日本旅行業協会(JATA、1126会員)は14日、12年度定時総会を東京都内で開き、任期満了に伴う役員改選で新会長にワールド航空サービスの菊間潤吾社長を決めた。副会長にはJTBの田川博己社長と近畿日本ツーリストの吉川勝久社長が新たに就任。金井耿会長は顧問に就いた。
菊間新会長は「大変厳しい環境が続いている。消費者、サプライヤーから旅行会社離れの声も聞こえているが、今こそ旅行会社の存在意義の確立が必要だ」と指摘。「誠心誠意、業界の発展に努めていく」と述べ、会員の協力を求めた。
ワールド航空サービス(東京都千代田区)は、付加価値の高い添乗員付き海外パッケージ旅行の販売が主力。国内旅行は扱っていない。11年度の売上高は103億円。
新理事は、名鉄観光サービスの神應昭社長、風の旅行社の原優二社長、日本旅行の丸尾和明社長の3氏。
12年度事業では、「新たな旅行需要創造」「旅行ビジネス環境変化への対応」などを重点課題に定め、「観光庁をはじめとする行政機関や関係機関・団体と共同し、震災からの復興、海外・国内・訪日旅行を三位一体として相乗的に拡大することを図っていく」(金井会長)。
国内旅行推進のための事業では、宿泊旅行拡大推進キャンペーン「もう一泊、もう一度」を継続。その取り組みは、若者層に対するフェイスブックの活用、35〜49歳に対する家族旅行キャンペーンなどを加えて刷新する。
震災復興に向けての取り組みも進め、住宅エコポイントなど国の復興支援事業や東北観光博に協力していく。
菊間潤吾氏