日本旅行業協会(JATA)は3月21日、11年度の「もう一泊、もう一度」宿泊拡大キャンペーンの抽選会を都内のJATA本部で開催した。応募総数は前年対比35.7%増の10万9983通。抽選を行ったJATA国内旅行委員会の吉川勝久委員長(近畿日本ツーリスト社長)は「キャンペーンは非常に大きな効果がある」と評価した。
キャンペーンは昨年4月1日から今年3月31日までの宿泊旅行をJATA会員旅行会社で購入した人を対象とした。応募条件が期間中4泊の「もう一泊もう一度」コースに2万4676通、四季ごとの1泊の「春夏秋冬」コースに7万5492通、子ども連れの「家族旅行特別」コースに5121通が寄せられた。
東日本大震災による旅行自粛ムードがあったなかで応募総数は前年を上回った。「旅で日本を元気にしようと昨年4月に観光業界が集まって決起集会を開き、旅行の重要性が認識された。それが非常に大きかった」と吉川委員長は増加要因を語った。
もう一泊キャンペーンは4年目となる12年度も継続して実施することが決まった。吉川委員長は「国内旅行では宿泊が非常に大きな要素だ。内容、方法を進化させ、業界のためになるキャンペーンにしたい」と意気込む。若者に向けたフェイスブックによる宣伝や、住宅エコポイントを利用した旅行のアピールなどで、さらに宿泊旅行需要を高めていく方針だ。
抽選を行う吉川委員長(右)と興津部長