JASRAC、長期契約者に感謝状贈呈 第10回音楽文化賞も発表


長期契約者代表として登壇した阿部氏(右)

 日本音楽著作権協会(JASRAC)は17日、東京の第一ホテル東京で、長期契約者に感謝状を贈呈するとともに第10回JASRAC音楽文化賞を発表した。

 長期契約者表彰はJASRACと30年にわたり利用許諾契約を締結している事業者が対象。JASRACは、飲食店や宿泊施設などでカラオケや生演奏により音楽を利用する消費者からの使用料を、作詞者、作曲者、音楽出版社などの権利者へ分配。「これらが作詞者、作曲者にとって新たな創作の糧となっている」とJASRAC。

 今回の式典では590の対象者の中から宮城県の南三陸ホテル観洋女将の阿部憲子氏ら3人の代表に感謝状が贈呈された。

 阿部氏は、「2011年に発生した東日本大震災の被害により南三陸町全体では61%が、中心部では8割が被災した。当社も水産業を営んでいるため大きな被害を被った。しかし、住民生活のインフラを支えることが当社の責務と考え避難された皆さまの受け入れを積極的に行った」などと述べた。長い人は半年間にも及んだ避難生活の中で、そういった人々を支えたのが音楽の力だったという。「音楽で心が癒やされたなどと話されていることが非常に印象に残っている」とも話した。

 一方のJASRAC賞は、パブリックレコード、パリ祭実行委員会、三河市民オペラ制作委員会の三者が受賞した。

 JASRAC音楽文化賞は売り上げや利用実績などの数字には表れない地道な活動を行っている個人、団体、作品などに光を当て、音楽文化の発展に寄与した功績を称え顕彰することにより、今後の活動への励みとしてもらうことを願い、創設。受賞者には表彰盾と副賞(30万円)が贈られる。顕彰候補は全国各地の報道機関などから寄せられ、有識者で構成する選考委員会で選考された。

 パブリックレコードはアナログレコードの大量生産にあたり、最初に音溝を刻み込む「型」となるラッカー盤の製造会社で、現在、ラッカー盤を製造する企業は世界で同社のみだという。

 パリ祭実行委員会は、日本のシャンソンの草分け、石井好子氏が中心となり1963年のパリ祭の日に、日比谷野外音楽堂で第1回を開催。その後、会場を変えながら毎年開催されている。

 三河市民オペラ制作委員会は、アマチュアの市民合唱団にプロの指揮者や演出家、歌手を組み合わせた上演を市民が一体となって取り組み、地域社会の活性化に貢献している。


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