JALグループ、増収増益で営利1761億円 


有償座席利用率は過去最高

 JALグループ(JAL)は4月26日、2019年3月期の連結業績(18年4月1日~19年3月31日)を発表した。売上高が前年比7.5%増の1兆4872億円、営業利益が同8.5%増の1761億円、経常利益が同1.3%増の1653億円、当期純利益が同11.4%増の1508億円だった。国際線と国際貨物の航空需要は、上期は好調に推移し、下期以降は伸びが鈍化するも順調に推移。国内線の航空需要は堅調に推移した。燃油費や収入に影響を与える原油価格は、上昇、下落を繰り返すなど不透明な状況となっている。

 国内線は、売上高が同1.9%増の5280億円、有償旅客数が同2.4%増の3485万9576人だった。有償座席利用率は過去最高の72.5%を記録した。度重なる自然災害に伴う欠航の影響を受けるも、伊丹発着路線を中心とした運航路線の拡大、日本トランスオーシャン空港が運航する那覇発着路線でボーイング737―800型機の投入を拡大するなど提供座席数の拡大に努めた。北海道胆振東部地震からの観光需要の回復に向けては、北海道発着路線で特別運賃の設定や義援金ツアーなど旅行商品販売を展開し被災地の復興に協力した。訪日外国人需要に対しては、国内線割引運賃「JAL Japan Explorer Pass」について、北海道発着や関西圏を発着する路線で期間限定の値下げを実施し、インバウンドを含めた観光需要の活性化に努めた。19年2、3月にかけては、国内線各空港で順次新たなチェックインシステムの導入を開始し、旅客基幹システムの刷新プロジェクトを完遂。より精密なイールドマネジメントが可能となった。

 国際線は、売上高が同14.6%増の5306億円、有償旅客数が同6.3%増の912万8236人だった。有償座席利用率は過去最高の81.3%を記録した。旺盛に推移する海外発需要の獲得に向け、需給適合のための客室仕様の改修による供給座席数の増加や、昨年度に開設した路線(成田―コナ線、成田―メルボルン線、羽田―ロンドン線の2便目)の通年化など積極的に供給を拡大した。路線運営面では、新規路線として、羽田―マニラ線、成田―シアトル線を開設したことに加え、20年夏季ダイヤまでに成田―ベンガルール線を開設することを発表した。ハワイ線では、新しいハワイのコンセプトワード「Style yourself~JAL HAWAII~」のもと、多様化する客のニーズに合わせた新しいサービスを導入し、選考性を高めた。8月にはホノルル空港のラウンジをリニューアル、10月からは提携ホテルでのアーリーチェックインサービスの提供、ハワイアン航空とマイレージプログラムの提携を開始し、19年3月末からは空港におけるJAL専用セルフサービスチェックインを開始した。

 20年3月の通期連結業績は、売上高が1兆5630億円、営業利益が1700億円(償却方法変更後)、経常利益が1710億円、当期純利益が1140億円を見込んでいる。

 
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