GoTo成功に注力 観光庁蒲生長官「鼎(かなえ)の軽重問われる」 


就任の抱負などを語る観光庁の蒲生長官(21日、専門紙記者会見で)

 観光庁の蒲生篤実長官は21日、就任後初の記者会見で、新型コロナウイルス感染症による観光需要の低迷を踏まえ、「まずはGo Toトラベルキャンペーン。感染症拡大防止と、観光振興、経済活性化を両立させ、命と暮らしを守る」と抱負を述べた。Go Toトラベル事業では、「大きな予算を預かっており、観光庁としても鼎の軽重を問われる」として事業の成功に注力する考えを示した。
    
 蒲生長官は7月21日付で就任。「着任翌日からGo Toトラベルキャンペーンが始まり、嵐のような1カ月だった」と振り返った。事業の初動に関しては、「お盆シーズンなどを射程に入れて事業を始めたことは英断だったと思う。効果についてはいろいろな評価があるが、しっかり進めてきたという自負はあり、さらに盛り上げていく」と強調した。

 国土交通省で海事局長、鉄道局長、総合政策局長などを歴任。過去に観光部門に在籍した経験はないが、「前々から観光庁を希望していた。運輸行政に携わってきた集大成として取り組む。一方でウィズ・コロナの時代でもあり、今までの延長線上の観光行政では、事業者が直面している課題などに対応できない。新しい発想で取り組みたい」と意欲を示した。

 日本の成長戦略の柱で、観光庁による施策の主要分野だったインバウンド(訪日観光)は、入出国などに依然制限があり、回復までに時間がかかりそうだ。「ピンチをチャンスに変える期間にしたい。国内旅行を含めて観光を活性化できる環境が整うまでの間、しっかり足腰を鍛える」。

 観光産業の強化に向けては、「これからの時代を乗り切るには新しいトレンド、特にデジタル化に取り組むべき。新型コロナウイルスやGo Toトラベルキャンペーンをきっかけに、業界全体としてデジタルトランスフォーメーション(ITによる変革)を大きな流れにできるとよい」と指摘した。


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