帝国データバンクによると、今年9月の全国企業倒産(負債額1千万円以上、法的整理による倒産)は946件で、08年5月以来、1年4カ月ぶりに1千件の大台を下回った。前年同月比では15.7%減少し、同社が倒産の集計対象を法的整理のみに変更した05年以降、最大の減少率となった。前月比でも9.2%減少した。
同社では要因、背景として(1)建設業が217件で3カ月連続の前年割れ、07年9月の201件以来の低水準(2)製造業が153件で前年同月比12.1%の減少となり、1年1カ月ぶりの前年割れ(3)負債5千万円未満は424件で前年同月比2.7%の増加、中小企業の資金繰り依然厳しく──などを挙げている。
負債総額は3580億2900万円で、前年同月比93.3%の大幅減。前月比では30.0%増加した。
倒産件数を業種別にみると、7業種中6業種で前年同月比減少。特に建設業が217件にとどまり、同26.4%の大幅減で、5月の257件を下回り今年最低になった。
製造業(153件、同12.1%減)は1年1カ月ぶり、サービス業(174件、同13.4%減)は1年5カ月ぶりの前年割れとなった。
小売業(170件、同2.4%増)は唯一、前年を上回った。