日本政府観光局(JNTO)が9月21日に発表した今年8月の訪日外客数(推計値)は77万5900人となり、前年同月に比べて42.0%増加した。東日本大震災や原発事故の発生前の水準である前々年同月との比較では3.3%の減少。市場全体として震災からの回復は足踏み状態となった。竹島、尖閣諸島をめぐる韓国、中国との関係悪化の影響は8月の客数には大きく表れていない。
今年8月の外客数は、8月として過去最高だった2010年の80万2725人に次ぐ2番目の実績。震災からの回復状況としては、前々年同月との比較を基準にすると、6月が1.4%増で震災前の水準を初めて上回ったものの、7月は3.8%減、8月もほぼ同じ減少率で2カ月連続のマイナスだった。
主な市場では、韓国が前々年同月比18.2%減の20万2千人だった。中国が同13.0%増の19万3800人、台湾が同11.8%増で12万6800人、ともに8月として過去最高を記録した。香港は同13.6%減で4万4500人。米国は同4.1%減の5万3200人だった。