
日本政府観光局(JNTO)は25日、今年7月の訪日外客数が前年同月比23.3%減の63万3千人だったと発表した。12カ月連続の減少で「主要12市場もすべて減った」としている。新型インフルエンザの感染拡大や景気低迷による旅行の手控え、円高などが影響したと見られる。
国・地域別に見ると、韓国は同28.4%減の17万300人。昨年11月から6月までは毎月4〜5割減の状態が続いていたが、7月は下げ幅が縮まった。
台湾は同25.5%減の11万5700人。「経済不況が深刻化しており、雇用環境も悪くなっている。外国旅行の需要も縮小傾向」(JNTO)にあり、増加に転じる可能性は低いようだ。香港も同25.8%減の4万9千人と低迷。
中国は同32.8%減の6万8千人に。世界的な景気低迷の影響を受け、商用旅行(出張)やインセンティブ旅行などの支出が削減される傾向にある。
米国は同3.6%減の7万400人。16カ月連続減。旅行需要は全般的に落ち込んでいるものの「訪日旅行に関しては減少が長く続いてきたことから、下げ止まりの兆しが見えている」とJNTO。
欧州については、イギリスやドイツなども2ケタ減となり、「昨年11月以降、減少と微増が入り混じった状態で推移してきた」(JNTO)フランスも7月は同5.6%減と落ち込んだ。
出国日本人数は同3.2%減の128万9千人で、「4月を除くと、07年2月以来、減少基調が続いている」という。