観光庁が5月29日に発表した宿泊旅行統計調査の第1次速報値で、2020年4月の宿泊施設の延べ宿泊者数は、全国で1079万人泊となり、前年同月に比べて76.8%減少した。減少率は07年の統計開始以降で最大だった。新型コロナウイルスの流行に伴う外出の自粛、宿泊施設の休業などが影響した。宿泊施設の4月の客室稼働率(第1次速報値)は、前年同月比48.1ポイント減の16.6%に落ち込んだ。
4月の実績は集計途中の第1次速報値で、6月末に公表される予定の第2次速報値では数値が変更となる。
4月の延べ宿泊者数の内訳を見ると、日本人が前年同月比71.1%減の1053万人泊、外国人が同97.4%減の26万人泊だった。
施設タイプ別の4月の客室稼働率と前年同月比は、ビジネスホテル53.7ポイント減の25.2%▽シティホテル71.0ポイント減の11.8%▽旅館31.6ポイント減の7.8%▽簡易宿所25.2ポイント減の7.6%▽リゾートホテル51.6ポイント減の5.9%。
延べ宿泊者数全体の20年1月以降の前年同月比は、1月9.6%増▽2月6.0%減▽3月48.9%減▽4月76.8%減―で推移。うち日本人延べ宿泊者数は1月7.7%増▽2月3.3%増▽3月40.7%減▽4月71.1%減。外国人延べ宿泊者数は1月16.9%増▽2月41.3%減▽3月86.5%減▽4月97.4%減。
月別の客室稼働率の全体平均は、1月54.0%▽2月52.7%▽3月32.4%▽4月16.6%―と低下が続いている。