セミナーの様子
下呂温泉観光協会(岐阜県下呂市)は2月17日、東京で開かれた「第54回国際ホテル・レストラン・ショー」(HCJ2026)のセミナーで、トヨタ生産方式「カイゼン」による生産性向上の取り組みの成果と今後の展開について、瀧康洋会長(水明館)が紹介した。
瀧会長は、カイゼンのモットーとして「増員・増床・増設をなくして増収・増益を図る」を掲げ、無駄の排除と効率化を徹底に取り組んできた。自館では、朝食会場での配膳導線の見直しや専用トレイの導入により、待ち時間を解消。客室清掃は分担制から1人が一貫して担当する「セル化」方式を導入し、人員削減を実現した。これらの取り組みにより、「(18年の本格導入から)3億5000万円のコスト削減を達成し、営業利益向上と賃上げが実現した」という。
また、カイゼンは旅館だけでなく地域にも活用できるとし、成功事例を挙げた。同協会でもパンフレット等の整理・標準化、共有フォルダーの整理などを進めて残業削減につなげてきた実績を紹介した。
今後も積極的にカイゼンを進めていく方針を示したほか、部屋食の廃止や団体受け入れ縮小が広がる旅館業界の動向を指摘。「生産性を高めて無理や無駄をなくせば、部屋出しも団体の受け入れも可能になる。攻めの姿勢に転じなければならない」と警鐘を鳴らした。

セミナーの様子




