役員らがあいさつ。組織の結束をアピールした(前列左から2番目が脇坂代表理事)
東武トップツアーズはこのほど、産官学で課題解決を図り、持続可能な地域モデルの実現を目指す新組織「一般社団法人未来社会デザイン機構」(Future Society Design Institute、FSDi)を設立した。2月27日、同社の新規事業創出拠点「イノベーションオアシス」(東京都港区)で設立総会を開き、脇坂克也代表理事らが設立背景や活動方針を説明した。
FSDiは旅行会社を母体とする初の共創プラットフォームで、一番の特徴は、宿泊・運輸・観光施設事業者、自治体などが主体的に参画し、持ち込んだ地域課題を連携して解決策を探る仕組みを備えた点にある。
旗振り役を務める脇坂代表理事(東武トップツアーズ副社長)は、「旅行会社として、お客さまと1対1の関係の中で課題解決を図ってきた。しかし、地域課題が高度化・複雑化する中、それだけでは対応しきれなくなっているのが現状だ」と説明。従来の関係性や競合という立場を超えて連携することで、持続可能な地域づくりが実現するとの考えを示した。
役員には久保成人元観光庁長官が理事に就いたほか、東武トップツアーズ協定旅館ホテル連盟(旅ホ連)の金谷譲児会長、同協定運輸観光施設連盟(運観連)の小野寺仁会長らが顧問を務める。さらに公共政策や次世代交通、AI分野など多様な分野の人材が名を連ね、分野横断型の体制を整えた。

役員らがあいさつ。組織の結束をアピールした(前列左から2番目が脇坂代表理事)
今後は年間を通じて業界の最新技術、情報を発信するセミナーを開催するほか、5月には会員専用サイトを開設し、会員の課題やアセット、ソリューションを登録・共有して具体的なマッチングにつなげるリバースピッチを実現させる。学生による地域課題解決アイデアソン(アワード)は第1弾を実施済みで、今後も継続する方針だ。
会員は「パートナー会員」「自治体会員」「法人会員」「学生・サポーター会員」「共創会員(スタートアップ企業など)」の5区分で募集する。パートナー会員は旅ホ連・運観連に加盟する約2千会員を対象とし、すでに参画を呼び掛けている。自治体は同社と接点を持つ500~600会員以上、企業はまず100会員の獲得を目指す。事務局は、同社の新規事業創出を推進する未来共創ラボが担う。
会では、脇坂代表理事と観光庁観光地域振興部長の長﨑敏志氏、ロコ・ソラーレ代表理事の本橋麻里氏によるクロストークが行われた。カーリングを通じて北海道北見市の地域活性に貢献する本橋氏は、スポーツを軸とした地域振興の可能性を示唆。一方で、「タクシーが全くつかまらない状況」と2次交通の課題を挙げ、FSDiが取り組むべき地域課題の一端を示した。

クロストークの様子

FSDiのロゴ




