私の視点 観光羅針盤
各地でインバウンド対応を見据えたガイド育成が進んでいる。国や自治体、DMO主導の研修も増え「ガイド人材の不足」が課題として語られる場面は多い。一方で、現場を見ていると「ガイド」という言葉の中に、あまりにも異なる役割やスキルが一括りにされていることに、違和感を覚えることが少なくない。
ガイドに求められる要素として、よく挙げられるのが「コミュニケーション力」「地域文化への知識」「臨機応変な対応力」といった項目である。しかし、これらも何をどこまで求めるのかは、商品や客層、地域の成熟度によって大きく異なる。本来はレベル感が異なるにもかかわらず、すべてを「ガイド」と呼んでしまうことで、育成の議論が曖昧になっているように感じる。
さらにいえば、地域側のコンテクストが整理されていないまま、断片的な情報だけを多言語で伝えても、体験としての満足度は高まりにくい。ガイドの力量以前に「何を、どの文脈で伝えたいのか」という地域の軸が問われているケースも多い。
そこで今回は、言語対応を軸にガイドレベルを五段階で整理してみたい。
会員向け記事です。





