【体験型観光が日本を変える428】現場に足を運び、そして調べる 藤澤安良


 日本列島は厳しい寒波が押し寄せ、日本海側を中心に各地で大雪となり、交通機関は運休や欠航となったり、道路は通行止めやスタックが起こった。

 1月25日は北海道の新千歳空港が降雪で56便が欠航し、空港と札幌間のアクセスもJR快速エアポートも空港リムジンも運休し、空港に閉じ込められ一夜を過ごした人が実に7千人にも上った。こんな時代になっても大雪にはなすすべがない。

 そんな真冬に衆議院が解散された。通常国会の冒頭解散、短い選挙期間、衆院在職日最少と異例ずくめの解散で選挙戦に突入した。時間と前回実績700億円のコストと政治空白をカバーできる結果が求められている。そんな選挙戦ではSNSの活用が鍵になりそうである。

 しかし米大統領選でも過去の国政選挙でも起こっているが、誹謗(ひぼう)中傷など対戦相手をおとしめるような、AIを駆使したフェイク写真や動画がどんどん発信されている。

 専門家の調査ではフェイク情報に気づいている人は14.5%程度と極めて低い数値であり、多くがだまされるということである。偽物がはびこる世の中で真偽を見極める必要がある。自らが確かめる行動が求められる。

 確かめることは、調べることであり、現場に足を運ぶことである。そして、人に出会うことであり、コミュニケーションを深めることである。つまりは、現場に出かけて体験経験を積み重ねることである。それは、旅することでもある。

 真偽を確かめ、知的欲求を高め、自己実現に向かう行動こそ、人に出会う旅であり、人を高めることになる。ネットで調べるばかりで知ったかぶりをする人がいるが、その元の情報が間違っている場合も少なくない。

 そんな中、知的好奇心旺盛な外国人は、四季の変化の彩りが美しい自然、日本の歴史・文化、円安の影響が大きい物価安、信頼性が高い日本製品、おいしい食事に関心を示し、魅力あふれる日本の人気は高まるばかりである。

 先ごろ、25年のインバウンド客数は、秋以降外交問題もあり、中国人の減少があったが史上最高を更新し、4268万3600人、消費総額9.5兆円、1人当たり約22万9千円であった。インバウンドはコロナ後毎年更新し続けている。

 その中国との関係が悪くなっている中、日中国交回復から54年続いたパンダの貸与歴史が、昨年の南紀白浜に次いで上野動物園でもついに終焉(しゅうえん)を迎えることになった。最後の観覧日には抽選に当たった人々が涙しながら別れを惜しんだ。

 多くのパンダロスの人が次の来日を期待する中、中国政府は日本人が中国にパンダを見に来ることを歓迎すると発表した。つまりは、当分日本にはパンダを貸与するつもりはないというメッセージなのだろう。外交の道具ではなく、純粋なパンダファンのために再度来日を実現してほしいものである。

 日本の冬は観光への障害が多く、スキーやスノーボード以外は観光に結びつくものがない。日本の永遠の課題である冬の観光をどう拡大するか。今こそ考え、行動しなければならない。

 
 
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