鳥海氏
ANAやJALでは、普通席に加えて上級クラスが設置されている。ANAでは「プレミアムクラス」、JALでは「クラスJ」「ファーストクラス」という名称で、ANA「プレミアムクラス」やJAL「ファーストクラス」では機内食も提供される。またJALのクラスJでは、少し横幅や前後間隔が広いシートが投入されているほか、機体前方ということもあり、乗り降りがしやすいメリットもある。
最初に「クラスJ」が導入された際は、国内線全路線で普通席+千円と気軽に利用できることから人気を集めた。現在は出発当日、便出発3時間前から空席がある場合については、1100円~3300円(区間によって異なる)で当日アップグレードが可能となっている。
ただ2025年12月18日以降、当日アップグレードできるのは、JALマイレージバンク会員のみとなり、従来のように誰でも当日アップグレードができた点から変更されているので注意が必要である。JALマイレージバンク会員は入会金・年会費ともに無料なので、アップグレードする可能性がある方は事前に入会しておくといいだろう。また当日アップグレードできた場合は、従来はアップグレードしたクラスでマイルが追加積算されていたが、25年12月からはもともと購入していた航空券の運賃でマイル積算されるルールに変更されている。
最初からクラスJとして航空券を購入する場合は、普通席料金に追加料金を加える形ではなく、国際線のプレミアムエコノミークラスおよびビジネスクラス同様にクラス別に運賃が設定されており、普通席の運賃には左右されない形の料金設定となっており、この運賃体系になってから、時々面白い状況が発生している。なんとJAL国内線で運賃を検索していると、普通席の運賃よりもクラスJの方が安いことがあるのだ。ほとんどの航空会社が空席に連動した形での「ダイナミックプライシング」を採用していることで、普通席には残席が少ないが、クラスJに空席が多くある場合などにこのような状況が発生することが起こり、上級クラスなのに普通席よりも安く購入できてしまうことがある。
またこの状況は、空席に応じて必要マイル数が変動する仕組みになっている、JALマイレージバンクの特典航空券も同様で、普通席よりもクラスJの方がマイル数が少ないことがあるのだ。先入観でクラスJは普通席より高いと思うのが当然であるなか、JAL国内線については逆転現象が生じることもあり、両方のクラスをチェックすることを強くおすすめする。クラスJがお得だと得した気分になれるのだ。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)




