国土交通省は1月16日、「国土交通省防災・減災対策本部」(本部長:金子国土交通大臣)を書面開催し、「国土交通省南海トラフ巨大地震対策計画」を改定した。令和7年7月に変更された「南海トラフ地震防災対策推進基本計画」(中央防災会議決定)を踏まえたもの。津波や建物倒壊等による直接死を減らす「命を守る」対策と、災害関連死を防止する「命をつなぐ」対策に重点的に取り組む内容となっている。
新たな被害想定に基づく対策強化
改定の背景には、令和7年3月に公表された南海トラフ地震の新たな被害想定がある。直接死は約17.7万人から約29.8万人、災害関連死は約2.6万人から約5.2万人と推計されている。震度6弱以上が発生する市町村数は600市町村、震度7が発生する市町村数は149市町村に上る。
津波については、福島県から沖縄県の太平洋側の広い範囲で高さ3m以上の津波が到達すると想定。高知県黒潮町、土佐清水市では最大約34mの津波が予測されている。静岡県静岡市、焼津市、和歌山県東牟婁郡太地町、東牟婁郡串本町では1m以上の津波が最短2分で到達するという危険性も指摘されている。
「命を守る」対策の具体化
「命を守る」対策では、海岸堤防の耐震化や住宅・建築物の耐震化を進める。ライフラインやインフラの強靱化も図るとともに、津波避難に資する情報の周知にも取り組む。
具体的には、粘り強い海岸堤防の整備や水門等施設の自動化・遠隔化を推進。また、津波避難タワー等の整備・機能向上の促進、道の駅の防災拠点化、都市公園の整備なども進める。津波避難に係るハザードマップ整備促進や、避難路、津波到達時間等の情報周知にも力を入れる。
「命をつなぐ」対策で災害関連死を防止
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