二ツ谷社長
快適な寝心地を提供
老舗寝具メーカーのシモンズ(東京都港区)は1925年に世界で初めてポケットコイルマットレス「ビューティレスト」を開発。ベッドの寝心地を支えるこの独自技術は、国内外の宿泊施設からの支持を集め、数多くの施設で導入実績を誇るなど、業界の第一人者として確固たる地位を築く。
昨年6月末に社長に就任した二ツ谷一弘氏に2026年の活動方針や、SDGsへの取り組みなどを聞いた。
――代名詞のポケットコイルマットレス「ビューティレスト」は昨年誕生から100周年を迎えた。
当社は一部の特権階級の寝室にのみ愛用されていたポケットコイルの量産化に初めて成功した。
「ビューティレスト(美しい休息)」と名付けられたこの独自のマットレスは、マットレス内のスプリング一つ一つを袋状の特殊な不織布で包み、個々が独立して動く点が最大のポイント。
それぞれのポケットコイルが「点」で体を支えて体圧を分散し、睡眠中のあらゆる動きに細かく的確に対応する。体の軽い部分は浅く、重い部分は深く沈み、自然で快適な寝姿勢を保つ。
また、振動が全体に響くことや、横揺れの懸念を払拭したことで、他社メーカーと一線を画す。
――今期の売り上げの見込みと、それに至った背景については。
東京オリンピックを控えた19年度がホテル営業部の過去最高の売り上げだったが、今期はその数字を塗り替える見込み。
背景には、都市圏・リゾート地を中心に訪日外国人旅行者の増加が顕著で、今後も宿泊施設の需要が高まると予測されることから、積極的な設備投資を図っていることが一因に挙げられる。
また、外資系ホテルの進出や既存施設のリブランドや、これらに対抗する内資系ホテルが他社メーカーからシモンズへ入れ替えるといった案件が活発化していることも非常に大きな要因となっている。
――一部宿泊施設の予約サイト上に「シモンズベッド採用」などセールスポイントの一つに取り上げられている。
ありがたいことに、10数年前から施設様側が自発的にPRするなど、施設の収益の向上および、ブランディングに一役買っていると実感している。
――2023年に発売した次世代型マルチ機能付き電動ベッド「シムレスト」が累計販売台数1万台を突破した。
電動ベッドのイメージが従来の病院や介護の現場での活用から、リラックスベッドとして認知されるようになったことが大きな要因で、宿泊市場においても昨今リゾート需要の高まりから、「より快適な寝心地を堪能してほしい」との思いから、採用が急増している。
このシムレストの主な特徴は、ベッドの角度変更や照明の点灯などが、ワイヤレスリモコン・スマートフォンアプリのほか、「音声コントロール」といった時代に合わせた最先端の機能を搭載した。
今後はスマート技術が社会により浸透していくことを見越して、電動ベッドにセンサーを付けて、睡眠データを計測する独自サービスも視野に入れている。
――SDGsへの取り組みを強化している。
2022年にベッドメーカーとして初めて環境省の定める「広域認定制度」が関東エリアで認定されたことを皮切りに、現在では東海3県と近畿2府4県に広げることができたことで、業界内においても需要の高まりを実感している。
今後もSDGsへの取り組みを提唱し、業界の活性化に貢献したい。
――2026年の旅館・ホテル市場への取り組みと、メッセージを。
今年も訪日外国人旅行者を中心に、全国の観光地・宿泊施設に多数の来客が見込まれることから、施設様それぞれに寄り添った最適な提案を図り、結果として観光立国の実現に貢献できれば幸いだ。
2月17日~20日に東京ビッグサイトで開催される国際ホテル・レストラン・ショー(ブース番号:W2―W06)でも新製品を展示する予定。お気軽にお越しいただければ。
会社概要
本社=東京都港区芝4の1の23 三田NNビル24階
主な事業内容=ベッドの製造および販売、ベッド寝装品および輸入リビング家具販売
従業員数=446人(2025年5月現在)
TEL03(5765)7725。

二ツ谷社長




