文化庁は12月19日、新たに26件の文化財保存活用地域計画を認定した。これにより認定した計画は全国で合計235件となった。今回は郡上市の「風流踊」や富士宮市の「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」などの世界遺産・ユネスコ無形文化遺産を持つ自治体も含まれている。各地域の特色ある歴史文化を保存・活用する取り組みが広がっている。
全国で広がる文化財保存活用の取り組み
今回認定された26件の計画には、秋田県鹿角市・小坂町、山形県長井市、福島県大熊町、茨城県水戸市、千葉県3市(千葉市、東金市、鴨川市)、神奈川県2市(相模原市、小田原市)、新潟県村上市、福井県2市(福井市、あわら市)、長野県安曇野市、岐阜県郡上市、静岡県2市(富士宮市、島田市)、京都府精華町、大阪府河内長野市、兵庫県2市(尼崎市、宍粟市)、岡山県新見市、高知県日高村、福岡県2市町(小郡市、添田町)、大分県津久見市、沖縄県宮古島市が含まれる。このうち河内長野市は第2期計画となる。
計画では地域の歴史文化の特性を踏まえた保存・活用の将来像や方針が示され、それに基づく具体的な措置が設定されている。例えば岐阜県郡上市では「自然と歴史が調和する文化のまち郡上」を将来像に掲げ、「郡上市の文化を『伝える』」「郡上市の文化を『調べる』」などの方針を打ち出している。
多様な歴史文化を生かす計画
各地域は独自の歴史文化の特性を明確にしている。郡上市では「八幡地域」「大和地域」「白鳥地域」など七つの関連文化財群を設定。富士宮市は「富士山と生きる歴史文化」「道と交流がはぐくむ歴史文化」などの特性を挙げ、「修験集落『村山』」や「富士山の清流が織り成した近代産業」といった関連文化財群を設けている。
島田市は「暴れ大井川の流路と東海道の変遷」「国境を巡る攻防の歴史」「大井川の川越しと両岸の宿場の繁栄」など五つの歴史文化の特性を示し、「駿河と遠江の狭間で揺れた覇権-島田市の城が語る戦国の物語」「川越しの鼓動、宿場の賑わい」「牧之原台地の恵みと挑戦」という三つの関連文化財群を設定した。
小郡市は「文化財を偕に楽しみ、偕に伝える~歴史文化を生かした魁のまちづくり~」を将来像に掲げ、「古代、中世の長井」「最上川舟運と交通」などの歴史文化の特性を明確にしている。
文化財を守り活かす具体策
各地域では文化財の調査・研究、保存・継承、活用、普及啓発など多様な措置が計画されている。例えば水戸市では「文化財を皆に知る」「偕に守る」「偕に生かす」「偕に育てる」「偕に歩む」という基本方針に基づき、「歴史文化のルートづくり」「防災・防犯マニュアルの策定」などの取り組みが予定されている。
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