伊原社長
ユーザーの要望に的確に応える
旅館・ホテル専門のコンピューターシステムを開発する新日本コンピュータサービスの伊原成美社長に、2025年の回顧と26年の営業方針を聞いた。
――25年を振り返って。
伊原 新社屋へ移転し、社員が存分に力を発揮できる、より良い環境が整った。新たに会社のロゴなどを刷新するCIも行った。これまでの実績を継承しつつ、新しいものに取り組んでいこうという姿勢の表れだ。サポートスタッフの増員も行い、お客さまであるユーザーにより良いサービスを提供できる体制が強化できたと考えている。
――ユーザーの動向について。
伊原 年の後半から、宿泊税の導入に伴う相談が増えた。既存のユーザーが、宿泊税への対応を機にシステムのバージョンアップを検討するケースが中心だ。蓄積された予約や売り上げといった実績データを分析したいというニーズも生まれている。肌感覚で捉えていた顧客動向を、グラフなどで可視化し、スマートフォンで手軽に確認したいという経営者の方々の要望に応える仕組みを改めて提供したいと考えている。
既存のユーザーに製品の満足度についてアンケート調査を行った。良いこと、悪いことさまざまあったが、良いことを書いて下さる方が多く、特にサポートスタッフを名指し褒めてくださる方がいたのには励まされた。
――主力製品であるPMS「MACRA」について。
伊原 現在、新規で導入いただくお客さまのほとんどが「MACRA」で、そのうち9割近くがクラウドでの導入だ。以前はオンプレミス型でサーバーなどのハードウェアを置く必要があったが、クラウドであれば初期投資を抑え、月々の利用料で運用できる。
機能面では、以前のシステムに比べてデータ分析がしやすくなった点が大きな進化だ。予約と会計のデータが分かれていないため、未来の予約状況から売り上げ予測を立てるといった分析データがスムーズに出力できる。
――オプションも充実している。
伊原 食事どころなどで活用いただくセルフオーダーシステムは、導入施設から「お客さまがスタッフを介さずに気軽に追加注文できるため、売り上げが上がった」という声をいただいており、引き合いが増えている。
予約時にお客さまの情報を事前に入力いただく「タッチレスチェックイン」も進化している。予約後に予約客へ入力画面をメールで送り、情報を返信いただくとQRコードが発行される。来館時はそのQRコードをかざすだけでチェックインが完了する仕組みで、フロント業務の負担を大幅に軽減できる。
――新たな製品開発の計画は。
伊原 現在、旅館のスタッフが持ち歩いている紙の部屋割り表を電子化する「電子部屋割り表」のようなシステムを開発中で、今年度中のリリースを目指している。タブレットやスマートフォンで、予約客の予約情報や細かい要望をリアルタイムで確認できるようにするものだ。当日の急な人数変更などがあった場合も、情報を即座に全部署で共有でき、紙を何十枚も印刷し直して配るといった手間がなくなる。
――今年、会社が49期目を迎える。
伊原 50周年に向けて弾みをつける大事な年になる。そのための新しい取り組みとして、昨年4月に「新事業推進室」を立ち上げた。これは、営業、開発、サポートといった全部署から集めたあらゆるデータを調査・分析し、ユーザーが本当に困っていること、要望していることを的確に捉え、製品開発やサポート体制に反映させていくための組織だ。
将来的には、当社が蓄積してきたデータ活用のノウハウをもって、個々のユーザーの集客促進や売り上げ貢献に寄与する提案もしていきたいと考えている。
――26年の抱負と読者へのメッセージを。
伊原 今年は午(うま)年だが、まさしく馬のごとく駆け抜ける1年にしたいと考えている。
ユーザーに対するサポート体制をもう一段強化したい。ユーザーのもとへ足を運び、直接、生の声をお聞きすることを徹底する。そして、そこで得たご意見を開発やサポートに反映させる。
ユーザーがわれわれのシステムを活用いただくことで収益を上げ、われわれと共に飛躍していく。そんな関係を築いていきたい。

伊原社長
■会社概要
【本社】栃木県宇都宮市東峰1の12の21
【創業】1978年
【事業内容】コンピューターと関連機器の販売、運用指導、保守管理、ソフトウエアの開発・販売・保守
【資本金】2000万円

昨年竣工した新社屋





