リョケンが「旅館大学セミナー」 旅館の経営指針示す 山梨・下部ホテルの事例共有も


セミナーの様子

 コンサルタントのリョケンは12月8、9日、通算170回目となる旅館・ホテル関係者向けセミナー「旅館大学セミナー」を下部ホテル(山梨県・下部温泉)で開講した。全国の旅館・ホテル経営者らが参加した。

 8日は館内見学とアクティビティ体験、下部ホテル社長、矢崎道紀氏による講演などを催した。下部ホテルは2025年、体験型リゾートの展開を目指すMAGMA(東京都渋谷区)と業務提携。MAGMA社が館内一部スペースに、子ども向けアクティビティを多数提供し、ファミリー層をターゲットとする体験型の宿泊ブランド「MAGMA RESORT Shimobe」をオープンした。温泉旅館内に別のブランドが共存する「体験×旅館」の新たなビジネスモデルに挑戦している。

 下部ホテルは、利用頻度が低下していた大宴会場、レストランなどをMAGMA社に貸し出しており、当日は「和紙の織り染め」と、「シューティングゲーム」を体験した。

 続いて行われた矢崎氏の講演テーマは、「100年企業への挑戦、環境変化をとらえ進化を続ける温泉旅館を」。

 矢崎氏が下部ホテルに入社した15年前は、団体客に依存しており、個人客の評価が低迷していた。そのため、個人客向けの施設づくりに転換を図った。出来たて料理の提供に加え、客室、料理会場の改装を進めた。併せて、生産性向上に取り組み、その切り札としてマルチタスクを導入。従業員の公休数、給料など、他業種並みの待遇改善を図った。その結果、労働環境が大きく改善し、社員の定着率が高まったと報告した。

 9日は、リョケンの佐野洋一社長による基調講演と、鈴木健太主任研究員らによるテーマ別講演が開かれた。

 佐野氏は、令和8年・旅館の経営指針「リ・ポジショニング 新たな視点・新たな可能性」をテーマに講演。旅館業界で環境・料理・サービスの3要素を強化し、高付加価値化を図る必要があると指摘し、独自の強みを生かし地域連携や、体験要素を取り入れ差別化を推進する必要があると唱えた。


セミナーの様子

 
 
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