HIS、11月旅行取扱高は11%増 欧州方面が大幅伸長し全体を牽引


 株式会社エイチ・アイ・エスは12月29日、2025年11月の旅行取扱高状況を発表した。日本国内における旅行取扱高合計は前年同月比111.0%の307億3,185万円となった。海外旅行は欧州方面が大幅に伸長し全体を牽引、国内旅行では九州エリアが好調に推移した。

海外旅行、欧州・中東・アフリカ方面が29.5%増

 HISの11月の海外旅行取扱高は、前年同月比113.0%の246億7,112万円となった。方面別では欧州・中近東・アフリカ方面が前年同月比129.5%と全体を大きく牽引した。特に添乗員同行ツアー「impresso(インプレッソ)」の早期展開が奏功し、同152.4%と好調だった。

 11月21日からは「HIS ブラックフライデー」を開始。価格訴求力のあるツアー商品の展開に加え、FIT(個人旅行)層に対して最大1万円のクーポン配布や「航空券+ホテル」のセット割引を実施し、需要喚起に努めた。

 ベストシーズンを迎えたエジプトでは、航空座席の供給数を増加し間際需要を取り込んだことが、取扱高の積み上げに寄与した。ハワイ・ミクロネシア方面は同112.3%と堅調で、ハワイでは円安に伴う現地支出の抑制ニーズから、観光や食事が旅費に含まれた商品を選択する動きが顕著となった。また大人同士の「母娘旅」などの需要が伸長し、同109.7%となった。

国内旅行、九州エリアが21.9%増で全体を牽引

国内旅行取扱高は、前年同月比104.0%の46億3,649万円だった。長崎県のハウステンボスを筆頭に、九州エリア全体が前年同月比121.9%と伸長し全体を牽引した。

 秋の行楽シーズンのバスツアー展開として、11月21日・22日には長野県阿智村にて「日本一の星空」観賞イベントを実施。3エリアから計1,000名超を集客し、高付加価値な体験型商品の提供に注力した。

 山梨県の「昇仙峡」や「河口湖」、群馬・栃木県の「わたらせ渓谷鐵道」など、首都圏発の日帰り紅葉バスツアーが人気を博し、秋の味覚やイルミネーションを組み合わせた季節感のある企画が支持された。バスツアー全体の取扱高は同108.5%となった。

訪日旅行、欧米からの受客が約7割を占める

 訪日旅行取扱高は前年同月比100.9%の14億2,423万円となった。北米からの団体旅行による高付加価値の「体験型シリーズツアー」の受客が好調に推移。イタリア・オランダをはじめとする欧州からの受客も着実に伸長した。

 欧米圏からの受客が全体の構成比で7割弱を占め、前年同月比129.7%と高い水準を維持した。FIT商材においては、東南アジアや欧米のOTA(オンライン旅行会社)を中心に流通を強化し、紅葉シーズンの「富士&箱根」や「広島&宮島」を巡るバスツアーが人気を博した。

 グループ会社のジャパンホリデートラベルでは、好調を継続している札幌近郊のバスツアーに加え、京都府亀岡市から嵐山までを結ぶ人気の観光コース「嵯峨野観光鉄道・保津川下り」がトップシーズンだったこともあり、FIT商材の取扱高の積み上げに寄与した。

海外拠点、インバウンド109.9%、アウトバウンド96.9%

 HISの海外拠点における旅行取扱高合計は、前年同月比102.4%の243億724万円となった。インバウンド取扱高は前年同月比109.9%の110億3,262万円、アウトバウンド取扱高は同96.9%の132億7,461万円だった。

 インバウンド事業では、韓国最大手の旅行会社であるHANATOUR SERVICE INC.と戦略的提携を締結。両社のリソースを融合したグローバルな旅行商品を提供していくことにより、受客業務のさらなる基盤強化に努めるとしている。

 エリア別では東アジアが前年同月比105.0%と堅調に推移した。韓国では10月の「チュソク(旧盆)」に伴う混雑や旅行代金の高騰を避けた需要が11月に集中。ホテル在庫の不足から同98.6%に留まったものの、引き続きエリア全体を牽引する高い需要を維持している。

 香港においては、香港ディズニーランド・リゾートのパッケージ商品の早期取り込みが奏功し、同115.5%と伸長した。イギリスでは、ロンドンでのMICE案件の受注に加え、日本市場向けの積極的な媒体露出により添乗員同行ツアーの受客が好調に推移し、同146.3%となった。

 エジプトでは添乗員同行ツアー受客が好調だったことに加え、青年国際交流事業の受注に伴う100名規模のナイル川クルーズ手配などが寄与し、同293.3%と大幅な伸長を記録した。

 一方、アウトバウンドではタイで現地在住の日本人向けの「チェンマイ・コムローイ祭り」のパッケージツアー販売が好調に推移し、前年同月比115.3%となった。ドイツでは、日本の紅葉シーズンに合わせた日系企業による日本主要都市への団体旅行受注が取扱高に貢献し、同188.6%となった。

 カナダでは政治・経済情勢の影響により米国旅行が引き続き低迷しているものの、温暖なカリブ海地域やメキシコへの需要の継続的な取り込みに加え、欧州行きの長期滞在クルーズ旅行が人気を集め、同106.9%となった。

 一方、海外アウトバウンド取扱高の構成比約1割を担っていたトルコ法人においては、海外アウトバウンド事業の縮小に伴い、取扱高が大幅に減少し、同13.8%となった。

 
 
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