日本生産性本部サービス産業生産性協議会は12月16日、2025年度の「日本版顧客満足度指数(JCSI)」第5回調査結果を発表した。阪急電鉄が近郊鉄道部門で17年連続の顧客満足度1位を獲得。JALカードはクレジットカード部門で初めて1位に輝いた。

鉄道部門 阪急電鉄が首位堅持
顧客満足度調査において阪急電鉄は圧倒的な強さを見せつけた。顧客満足度スコアは76.6点で、2位の相模鉄道(72.1点)を大きく引き離す結果となった。推奨意向(おすすめ度)も72.1点、感動指標でも44.5点と、いずれも1位を獲得。特に関西圏の近郊鉄道カテゴリーでは、すべての指標において首位を独走している。
関西圏では2位に阪神電車(顧客満足度72.0点)、3位にOsaka Metro(71.2点)が続いた。推奨意向では阪神電車(67.5点)、京阪電車(67.0点)の順。感動指標では京阪電車(41.4点)、阪神電車(39.9点)となっている。
一方、首都圏の近郊鉄道カテゴリーでは相模鉄道が顧客満足度(72.1点)、推奨意向(68.9点)、感動指標(41.4点)のすべてでトップとなった。2位以下は、顧客満足度では京王電鉄(71.1点)、東急電鉄(70.9点)、推奨意向では京王電鉄(66.3点)、小田急電鉄(65.3点)、感動指標では小田急電鉄(38.2点)、京成電鉄(38.1点)が続いている。
クレジットカード JALカードが初の栄冠
クレジットカード部門では、JALカードが顧客満足度(71.7点)、推奨意向(66.5点)、感動指標(42.1点)のすべてで1位を獲得。同部門で初の顧客満足度トップとなった。2位にはエポスカード(71.4点)、3位に楽天カード(71.3点)が続いた。推奨意向では2位ANAカード(64.9点)、3位エポスカード(64.3点)、感動指標では2位ANAカード(41.7点)、3位楽天カード(40.1点)という結果だった。
サブカテゴリー別では、銀行・信販・流通カテゴリーでエポスカードが顧客満足度(71.4点)と推奨意向(64.3点)で1位、JCBカードが顧客満足度2位(71.1点)、イオンカードが推奨意向2位(63.8点)となった。感動指標では三井住友カードが1位(38.3点)を獲得している。
通信カテゴリーでは楽天カードが顧客満足度(71.3点)、推奨意向(63.3点)、感動指標(40.1点)のすべてで首位に立った。2位はいずれもPayPayカードが占めている。
その他の業種でも熾烈な顧客獲得競争
今回の調査では、家電量販店ではヨドバシカメラが顧客満足度(78.9点)、推奨意向(73.1点)、感動指標(53.4点)のすべてで1位となり、16年連続のトップを維持。生活用品店/ホームセンターでは無印良品が顧客満足度(75.7点)、推奨意向(69.9点)、感動指標(52.6点)のすべてで1位を獲得し、6年連続の首位となった。
衣料品店ではHoneysが顧客満足度(77.8点)で7年連続の1位を獲得。各種専門店ではワークマンが顧客満足度(77.5点)で2年ぶり4回目の首位となった。特別調査の映画館部門では、ローソン・ユナイテッドシネマが顧客満足度(75.7点)と感動指標(56.2点)で1位、TOHOシネマズが推奨意向(71.2点)で1位となっている。
今回の調査は2025年10月14日から27日にかけて実施され、21,395人から回答を得た。調査対象は7業種70企業・ブランドで、顧客満足度と関連指標の計9指標について調査が行われた。







