【速報】観光庁の2026年度予算案1383億円 旅客税引き上げで2.4倍 オーバーツーリズム対策など推進そく


 観光庁の2026年度当初予算案は、国際観光旅客税(以下、旅客税)の引き上げを見込み、25年度当初予算に比べて2.4倍の1383億円となった。財源の内訳は旅客税財源が1300億円、一般財源が83億円。旅客税財源は他省庁の観光関係予算にも振り分けられる。観光庁事業では、オーツーリズム対策を最重点課題に、インバウンドの地方誘客などの予算を強化した。

 予算が大幅に増えた要因は、旅客税の引き上げ。26年7月から、現行の出国1回に付き1000円が3000円に引き上げられる予定。25年度の旅客税財源は490億円だったが、約2.7倍に増える。

 旅客税財源1300億円は、観光庁予算に一括計上された後、関係省庁に振り替えて執行される。観光庁の施策以外にも、他省庁の文化財、国立公園、出入国管理などの施策に充てられる。

 旅客税財源の省庁別の配分は、観光庁に468億円、文化庁に224億円、環境省に178億円、外務省に175億円、出入国在留管理庁に128億円、財務省に71億円など。

 26年度に観光庁が執行する大型事業は「オーバーツーリズムの未然防止・抑制をはじめとする観光地の受入環境整備の促進」で100億円。過度な混雑やマナー違反への対策につながる地域の取り組みを支援する。

 新規事業では、「廃屋撤去・再生による地方温泉地等のまちづくりへの支援」に10億円。地域が計画して取り組む廃旅館の撤去などに補助金を交付する。

 この他に、「DMO総合支援事業」に20億円。DMOの機能強化をはじめ、広域連携DMOが策定する戦略に基づく取り組みなどを支援する。

 「地域一体となった持続可能な観光地域づくりの推進」には19億円。地方の観光地を結ぶ2次交通の環境整備などに補助金を交付する。

 「戦略的な訪日プロモーションの実施」には136億円。日本政府観光局(JNTO)を通じて、インバウンド市場の多様化、地方誘客につながるプロモーションを強化する。

 
 
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