台北駅前に展示された「日光詣スペーシア」
金色に輝くスペーシアが台湾に―。東武鉄道と台湾の一般鉄道(在来線)を運行する臺灣鉄路股份有限公司(本社=台北市、台湾鉄道)は12月18日、友好協定締結から10周年を迎えたことを記念し、台北駅で記念式典を開いた。
式典は、10周年を記念して台北駅で展示を開始した「日光詣スペーシア」先頭車両(101-1)の前で行われ、両社のこれまでの交流の歩みを振り返るとともに、今後の発展を祈念。台湾の祝賀行事で披露される獅子舞が節目を彩り、日本の伝統文化である鏡割りも実施された。また、SLが走る鬼怒川線沿線で収穫した米「SL大樹米」を使った東武鉄道オリジナルの日本酒「車窓」が振る舞われた。

記念式典の様子
東武グループは、中期経営計画(2024~27年度)の重点戦略の一つとして、インバウンド需要を中心に成長が見込まれる観光事業を中核に位置付けている。本事業もその一環で、台湾の現地機関や企業との連携は、「東武動物公園」と「六福村」、「金谷ホテル」と「圓山大飯店」、「明智平・蔵王両ロープウェイ」と「猫空ロープウェイ」など、グループ全体で8件に及ぶ。
両社は、10周年を契機にSL事業に関する技術交流についても協議を進めており、「日光詣スペーシアと共に技術交流の輪が海を越え、その先には台湾のSLという鉄道産業文化遺産の保存・活用に技術をつなぐことは、日本全国の鉄道事業者から受け取ったバトンを台湾へと継承するもの。日光詣スペーシアの展示と共に、鉄道観光を通じた国際交流の新たなステージでの取り組みを今後も継続していく」と東武鉄道。

台北駅前に展示された「日光詣スペーシア」




