楽天とUberが戦略的パートナーシップを締結 日常の移動や食事がよりお得に


Uberテクノロジーズ最高経営責任者のダラ・コスロシャヒ氏と楽天グループ代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏と

 楽天グループとUberは戦略的パートナーシップを締結した。12月9日に都内で開いた発表会見には、楽天グループ代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏、Uberテクノロジーズ最高経営責任者のダラ・コスロシャヒ氏が出席し、パートナーシップの意義と今後の可能性について語った。

楽天IDとUberサービスが連携、最大2%の楽天ポイントが貯まる

 Uber Japan株式会社、Uber Eats Japan合同会社、楽天グループ株式会社、楽天ペイメント株式会社は12月9日、楽天ID連携を皮切りに戦略的パートナーシップを本格的に推進していくことを発表した。世界最大級のモビリティ&デリバリー基盤を有するUberと、日本最大級のポイント経済圏を有する楽天による新たな価値の共創が始まる。

 Uber Japanが運営する配車サービス「Uber」とUber Eats Japanが運営するデリバリーサービス「Uber Eats」において、同日より楽天ペイメントが運営する共通ポイントサービス「楽天ポイント」オンラインの導入を順次開始。2025年12月12日までにすべての利用者が同サービスを利用できるようになる。

 この導入により、「Uber」「Uber Eats」いずれかのアプリで楽天IDを連携すると、連携後から両アプリの利用において、200円(税抜)の支払いに対して1ポイントの「楽天ポイント」を貯めることが可能となる。既に「Uber Eats」では2022年4月より、「Uber」では2023年4月より、キャッシュレス決済サービス「楽天ペイ」が利用可能となっており、「楽天ペイ」で支払いをすると、支払い金額に対して最大1.5%の「楽天ポイント」が還元される。

 「楽天ポイント」オンラインと併せて利用することで、支払い金額に対して最大2%の「楽天ポイント」が還元され、ダブルで「楽天ポイント」を貯めることができる。さらに、月額498円の定額サービス「Uber One」の会員に登録すると、配車サービス利用時に乗車料金の10%相当の「Uber Oneクレジット」が還元され、トリプルでポイント還元を受けることも可能だ。

全国展開するUberと日本最大級のポイント経済圏の連携

 発表会でUber Japanの山中志郎代表ゼネラルマネージャーは、Uberのモビリティ事業の成長について「Uberタクシーは年初には18都道府県で展開していたが、今月15日にはついに全国47都道府県で利用可能となる。わずか1年で29県に新たにサービスを広げた」と述べた。さらに「提携しているタクシー事業者も約1000社に増え、Uberタクシーは3年連続で前年比約2倍という成長を続けている」と強調した。

Uber Eats Japan合同会社のユリア・ブロヴキナ代表ゼネラルマネージャーは「Uber Eatsでは今年の成長の柱として3つの柱を掲げている。『欲しいものがすぐに』、『全国で』、『もっとお買い得に』という3つを実現できるよう日々サービスの拡充に努めている」と説明。「全国でレストラン、スーパー、コンビニ、ドラッグストアなど加盟店パートナーとの連携や、ラストワンマイルの配達を日々サポートしている」と語った。

楽天ペイメント株式会社の小林重信代表取締役社長は「今回の連携の大きな意義は、楽天IDのポイントがUberとUber Eatsと連携すること」と述べ、「これによってUberからすれば楽天からなかったユーザーというのはどんな人たちなのかというデータが蓄積され、それらのユーザーにフィットするようなサービスを提供できる」と説明した。

(写真左から)Uber Japan株式会社 代表 山中志郎氏、Uber Eats Japan合同会社 代表 ユリア・ブロヴキナ(Yulia Brovkina)氏、Uber Technologies 最高経営責任者 ダラ・コスロシャヒ(Dara Khosrowshahi)氏、楽天グループ代表取締役会長兼社長 三木谷浩史氏、楽天ペイメント株式会社 代表取締役社長 小林重信氏

 

記念キャンペーンで最大1000ポイントをプレゼント

 今回のサービス導入を記念して、2025年12月12日から12月22日まで「Uber楽天ID連携で最大1,000ポイントプレゼント」キャンペーンが実施される。

 このキャンペーンでは、楽天IDを連携して、キャンペーン期間中に「Uber Eats」で1,500円(税抜)以上支払いをした先着50万名に、「楽天ポイント」300ポイントが進呈される。さらに、「Uber」の乗車時に1,500円(税抜)以上支払いをすると、1回目の利用で350ポイント、2回目の利用では追加で350ポイントが進呈され、「Uber Eats」と合わせて最大1,000ポイントの獲得が可能となる。

 また、現在実施中の「楽天モバイルご契約者様限定 対象店舗でのお会計で楽天ポイント20倍」キャンペーンでは、2025年12月12日より「Uber」「Uber Eats」が新たに対象となる。楽天IDを連携して「Uber」または「Uber Eats」で支払いをした「楽天モバイル」契約者に、「楽天ポイント」を通常の20倍進呈するという特典だ。

 さらに、楽天IDを連携した「Uber One」の月額会員には、年間プラン(3,998円)を70%オフの特別価格で提供する特典も用意された。

 

AIを活用した将来の展開にも期待

Uberテクノロジーズ最高経営責任者のダラ・コスロシャヒ氏と楽天グループ代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏と

 

 三木谷氏は今回の提携について「まずは第一歩」と位置付け、「これからさらにUberと楽天AI、楽天のエコシステムを掛け合わせながら様々な可能性を広げていきたい」と将来の展望を語った。

 具体的には「観光地の皆さんにとっては、その趣味・趣向、好きな場所・地方であったり、交通状況などを合わせて最適な観光スポットなどを案内できるようなことも考えられる」と述べた。また「楽天ぐるなびとの連携で、お気に入りのレストランを紹介したり、そのレストランの食事を皆さんのところにUber Eatsを通じて運んでいただく」といった可能性も示唆した。

 Uberのコスロシャヒ氏は「楽天との連携によって、ウーバーの利便性はそのままに、皆様の負担を少しでも軽くする手助けができると考えている」と述べ、「重要なのは、ウーバーやウーバーイーツで獲得される楽天ポイントの原資はウーバーが負担するという点だ。お客様や配達パートナーが負担することは一切ない」と強調した。

 また、加賀市での公共ライドシェアの経験に触れ、「高齢者の移動課題などに取り組むため、私たちが自治体と連携している地域の一つだ。普段はそば店を営む方が、空いた時間にウーバーのドライバーとして運転してくださり、加賀の豊かな自然を楽しむことができた」と語り、地域活性化への貢献にも言及した。

 Uber JapanとUber Eats Japan、楽天および楽天ペイメントは、今回の楽天ID連携による戦略的パートナーシップを皮切りに、今後も「Uber」「Uber Eats」と楽天の多様なサービスとの連携を拡大していく予定だ。これにより、利用者のライフスタイルに寄り添ったサービスを展開し、新たな価値を共創することを目指すとしている。

 
 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第38回「にっぽんの温泉100選」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 1位草津、2位道後、3位下呂

2024年度「5つ星の宿」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第38回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2024年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月13日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒