リーガロイヤルホテル広島
今年3月4日に広島県を代表する宿泊施設、リーガロイヤルホテル広島(広島市)は、地域振興を目的に建てられた前身の新広島ホテルの創業から70年を迎えた。
平和記念公園などの観光地は徒歩圏内と好立地。高層階客室から眺める広島の絶景は、非日常空間を創り出すほか、日本の四季を映した地元広島の旬の素材などを使った料理で、国内外多くの宿泊客から好評を博す。
2028年6月にJR広島駅から路面電車で約5分、平和大通りに面した場所に新ホテルを開業予定。ロイヤルホテルグループの事業戦略の柱として、宿泊主体型ホテルの拡大を加速する。
同ホテルグループでは、CS・ES・No.1の実現に向けたエンゲージメント改善施策の一つとして、昨年10月からHataLuck and Person(東京都中央区)が提供する職場マネジメントツール「はたLuck」を、同広島を含む9施設で導入。職場サーベイシステム「はたLuckエンゲージメント for Workplace」などによる組織状態の可視化から進め、現在はAIが職場マネジャーの行動変容を促す「はたLuck AIエンゲージメント」へと運用を深めている。
シフト勤務および、アルバイト比率が高い宿泊施設の現場では、全従業員の声を集め、適切な職場マネジメントを行うことは長年の課題で、それを解決するべく、HataLuck and Personは、アルバイトも回答可能なサーベイとマネジャーに伴走する専用AIの開発に踏み切った。全従業員が2カ月ごとに9問のサーベイにスマホで回答。AIが分析、各職場課題を抽出してPDCAを回す仕組み。
同社執行役員人事部長の古川博文氏は、「かつてのホテル業界、特に調理場などは”俺の背中を見て育て”という職人気質が支えていたが、今の時代には通用しない。強固な組織であり続けるためには、現場のマネジメント変革が不可欠」と業界特有の課題と、次世代型組織への進化の必要性を強調する。現在、はたLuckのエンゲージメントスコアを中期経営計画の目標値に設定し、抜本的な人事制度の改定など、経営主導で本格的な変革を進めている。
同広島では、20人規模のレストラン料理長の島崎高之氏が、はたLuck AIエンゲージメントの診断結果を元に、マネジメント改善に着手。アプリの「星を贈る」機能や口頭でのコミュニケーションで感謝を伝え合うことをきっかけに、職場風土の変化や権限委譲が進んだ。

操作研修の様子
その結果、エンゲージメントスコアは約40%改善。「管理職は孤独になりがちなので、AIに相談できるのは良いと思う。取り組む中で、主体性をもつスタッフが増え、私自身も自然に感謝を伝えられるようになり、人として成長する機会になった」と島崎氏は語る。
「スコア向上自体が目的になる場合もあったが、今ではマネジャーが”魅力ある職場にするための行動”を考え、実践する意識変革の契機にもなっている」と古川氏。
この件についての問い合わせ先はHataLuck and PersonTEL03(6435)9057(代表)。

リーガロイヤルホテル広島




