JTBグローバルマーケティング&トラベル(JTBGMT)とJR東海は、訪日外国人観光客向けの特別列車の運行を共同企画した。東海道本線から身延線へ直通運転する特別列車で、車窓から富士山の景色を満喫できる。インバウンド専用特別列車の運行はJR東海として初めて。特別列車を目玉に、JTBGMTの訪日外国人観光客向けパッケージ旅行「サンライズツアー」からは、「富士山と静岡のわさび堪能ツアー 北斎特別列車&新幹線付き」が11月27日に発売された。
サンライズツアーでは、従来から富士山と箱根を訪れるツアーを主催してきたが、訪日外国人観光客の富士山を一目見たいというニーズは強く、静岡方面からも富士山の景色を楽しめるルートの構築を検討していた。JR東海としても、東海道新幹線に加え、在来線を利用して静岡県内の富士山麓を周遊してもらいたいという意向があった。
特別列車の車内は「美術館列車」をコンセプトとしている。富士山や、葛飾北斎が描いた「富嶽三十六景」に関連する絵画を飾り、通訳案内士による英語ガイドによって富士山、北斎の世界観が楽しめる。
ツアーでは、東海道新幹線で東京駅から三島駅に移動し、インバウンド専用特別列車で富士宮駅へ向かう。途中、東海道本線「東田子の浦駅」の北側車窓と身延線「富士根駅」の東側車窓から富士山を撮影できるフォトセッションの停車時間が設けられている。さらに身延線内では一部区間で徐行運転も行われ、富士山の景色をゆっくり堪能できる。静岡県富士山世界遺産センター、富士山本宮浅間大社、白糸の滝などを訪れ、わさび田の見学やわさび擦りおろし体験も楽しめる内容となっている。
ツアーは2026年3月19日から12月22日までの毎週火・木・土曜日(一部除外日あり)に実施される。最少催行人員は2人、申し込み受け付けの最大人員は80人。一般向けにはサンライズツアーのウェブサイトから予約可能。国内外の旅行代理店向けにも専用予約サイトが用意されている。




