田村優菜さん
プラン造成・販売に手応え 働きやすさ大事
――宿泊業、草津温泉ホテルヴィレッジを志望した理由を教えてください。
「私は群馬県出身で、県内で働きたいと思っていました。接客の仕事に興味があり、大学生の時、宿泊業をメインに就職活動をする中、当ホテルの現地説明会に足を運ぶ機会がありました。それまで草津温泉を訪れたことはなかったのですが、その際のホテルの様子や草津温泉の雰囲気に魅力を感じ、働きたいと思いました」
――説明会の際、どのような部分に魅力を感じたのですか。
「フロントの様子なども見ることができたのですが、働いているスタッフの方々の温かみのある接客、お客さまとの距離感が近い接客スタイルがとても印象的でした」
――コロナ禍の影響を大きく受けた2020年4月の入社ですね。
「入社してすぐにホテルが休館になってしまいました。仕事もまだおぼえていない状態だったので不安はありました。ただ、少ないながらもお客さまを受け入れている期間、OJTでフロントやレストランなどさまざまな部署を経験する中で、一人一人に丁寧な接客ができたことはとても勉強になりました。その後には、『Go Toトラベル』が実施され、平常の年とは違う経験が多かったですが、リピーターのお客さま、新規のお客さまを問わず、当ホテルを応援してくれている方が多くいることを実感できました。お客さまからいただく感謝の言葉が、がんばろうという気持ちにつながりました」
――現在の担当業務は。
「第1志望だったフロントへの配属を経て、今は、宿泊プランの造成、各OTAへの宿泊プラン管理、口コミへの返信など、営業企画部門の業務に携わっています。お客さまに選ばれる宿泊プランをつくり、過去の当ホテルにおける予約の動き、または競合施設の動向などを考慮しながら、どのような条件であれば、お客さまにより予約してもらえるのかを考えています」
――仕事に手応えややりがいを感じるのはどのような時ですか。
「自分がアイデアを出して造成した宿泊プランが売り上げにつながっていることが数字に見えることや、売り上げ目標を達成したりした時などですね。例えば、ファミリー向けの特典や館内イベントを組み合わせてつくった宿泊プランはご好評をいただいています。特に、夏イベントにはリピーターのお客さまが多く、当ホテルの公式ホームページからの予約が増えたことは本当にうれしかったです。また、評価の高い施設としてOTAから賞をいただき、その表彰式に出席したことも、ホテルの認知度を高められたと実感できる良い機会でした」
――草津町に移り住んでみて、生活はいかがですか。
「最初は生活しづらいのではと心配していましたが、実際にはまったく困ることはありません。もともと温泉が大好きというわけでもなかったのですが、住んでいるマンションに温泉が完備されていて毎日入るようになり、今では温泉が好きになりました。小さな町ですので知り合いも増え、地域との関わりが持てる環境はとても良いと思います。草津温泉観光協会が主催するイベントなどの活動に参加する機会もあります。最近では、湯畑前の光泉寺の階段をキャンドルでライトアップするイベントをお手伝いしました」
――休日の過ごし方を教えてください。
「草津に来てから車に乗る機会が増えました。ドライブにも出掛けます。冬は閉鎖されますが、志賀草津高原ルートは自然がすごく豊かでドライブも楽しいです」
――入社して次の春で6年です。宿泊業で働く魅力とは何でしょう。
「お客さまの中には、記念日や家族との大切な時間、人生の節目を当ホテルで過ごそうと、ご来館される方もいます。そういった大切な思い出づくりのお手伝いができることがとてもうれしい。日々、さまざまな人と関わり、お客さまを笑顔にできることが魅力ではないでしょうか」
――若い世代に就職先として宿泊業界への関心をもっと持ってもらうには、産業界側は何をすべきだと思いますか。
「宿泊業には一般的に、勤務時間が長いというイメージがあると思います。私自身、就職説明会の時、働く環境や福利厚生が整っていると確認できたことが入社の決め手でもありました。実際に当ホテルでは勤務形態、休暇取得に融通が利きますし、休館日もあり、長期休暇を取る社員もいます。そうした働きやすさがもっと伝われば、若い人にももっと興味を持ってもらえるのではないでしょうか」
――最後に、ホテルヴィレッジのPRを。
「草津の自然、温泉に加えて、豊富なアクティビティを満喫できるホテルです。老若男女どのようなお客さまでも滞在を楽しんでいただけます。また、お客さまに寄り添った接遇が当ホテルの最大の魅力だと思っているので、AIではなり変われない接客を今後も強みとしていきたいです。ぜひお越しください」
【聞き手・向野悟】

田村優菜さん
◇観光業界で活躍する35歳以下の若手人材に焦点を当てた新インタビュー企画です。仕事の魅力ややりがい、キャリアの向き合い方など、リアルな声を随時掲載します。




