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企業の営業・業務支援や経営支援事業を手掛けるアイドマ・ホールディングス(東京都品川区)は今年10月、業務の一部を外部委託したい企業と、「スキマ時間」に在宅で働きたい人をマッチングさせるクラウドソーシングサービス「スポットワークス」を開始した。育児や家事の合間で手軽に働けるサービスで、観光業界においても事務作業やクリエイティブ作成などの場面で活用が期待されている。
スポットワークスは、短時間業務を希望するクラウドワーカーと、限られた社内リソースで効率的に業務を遂行したい企業を結ぶ、在宅ワーク特化型のクラウドソーシングサイト。企業はサイト内で簡単に「ワーク登録」(求人情報・仕事内容をサイト内に公開)でき、ワーカー側も自身のスキルや対応可能な作業量に応じて、ワークを選ぶことができる。
公開されたワークに応募すると、企業側が依頼者を選定。マッチングすると、すぐにワークが開始できる。ワーク開始後、成果物提出や微修正などの業務連絡は、メールやチャットツールなど企業とワーカーの間で決めた手段で直接行う。個人情報を扱う作業などは、出社を要請することも可能だ。
さらに同サービスの特長として、実際の業務遂行が可能なAI「デジタルワーカー」も導入。企業側がワーク登録する際、チャット形式で求人情報の作成を支援するほか、公開されたワークのうち、AIが実行できる作業はデジタルワーカーで対応。人の手が必要な業務のみ、人間のクラウドワーカーに依頼できる仕組みを構築した。

ワークの登録から依頼までの流れ(イメージ)
ワークの報酬は「ポイント」で支払う。企業はあらかじめポイントをチャージし(1ポイント=1円)、ワーク作成時に報酬ポイントを設定。ワーク完了後、領収書が自動発行され、設定したポイントが自動でワーカーに支払われる(消費税分込み)。ワーカーはためたポイントをいつでも現金化できる。ポイント有効期限は、ワーカー、企業ともに1年間。
同サービスの利用料金は、ワーカー・企業ともに0円。初期費用やワーク掲載料は徴収せず、企業がポイントを事前購入する際、手数料10%とそれにかかる消費税が発生する。ポイント購入メニューは、手数料・消費税抜きで3万3千円分から33万円分までの五つを用意した。
同社では、専業主婦(主夫)向けの在宅ワーク特化型求人サイト「ママワークス」も運営しており、会員数は65万人を超える。今回発表したスポットワークスも、すでに800人以上のクラウドワーカーが先行登録を完了している。ワーカーの年齢やスキル、性別は多種多様。中には海外在住の外国語が堪能なワーカーも登録しており、幅広い分野で今後の利用拡大が期待されている。
同社クリエイティブ事業部の八上真也部長は、導入企業のメリットとして、「同サービスをテストワークとして活用してもらい、長期で仕事を依頼することになれば、追加費用なしで直接の業務委託契約や雇用契約をすることも可能だ」と話す。
観光業界での活用については、「一般の企業であれば、営業リストの作成や経費処理作業など、宿泊施設であれば、SNS運用やMEO(グーグルマップの検索エンジン最適化)などが挙げられる。観光業界は補助金なども多い。その申請書作成業務などでも活用が期待できるのではないか」と業界での活用に期待を述べた。

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