野口支配人
大分県別府市の鉄輪温泉にある宿泊施設「別館うみね」は、同じ温泉街の「山荘 神和苑(かんなわえん)」の姉妹館として今年9月に新規オープンした。2019年オープンの「神和苑 宙(そら)館」に続くグループ3軒目となる。別館うみねは、約4千坪の敷地内に、約100平方メートルのプール付きヴィラを12、約70平方メートルのスタンダードヴィラ11の計23部屋を備えている。全ての客室には、内湯と露天風呂を備え、自家源泉の温泉を引いた。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、1週間ほどで透明色から青色に変化する特徴がある。客室ウッドデッキには、たるの形をした円筒形の「バレルサウナ」を設置しているほか、水風呂とプライベートガーデンがあるぜいたくな設計が特徴だ。

スウィートヴィラ 洋室
食事は、朝・夕ともにレストランで、ブッフェ形式で提供。夕食は、和牛ステーキとアワビをメインに据え、朝食はオムレツ、目玉焼きをライブキッチンで届ける。和洋折衷の料理メニューに加え、地元名物のとり天やだんご汁などの郷土料理を味わえる。「大分県産でかつ、手間暇を惜しまずに旬の料理を提供する」と支配人の野口広之氏。併せて、オールインクルーシブの採用で宿泊客は飲料などを追加料金なしで楽しめる。

和洋折衷の料理と地元の郷土料理をブッフェ形式で提供。県産の食材を使用した旬の料理を楽しめる
アルコール飲料は、地元産の日本酒、焼酎以外はほぼ全てサントリー商品を採用した。神和苑グループは以前、別メーカーの酒類を導入していたが、ほぼ全てを入れ替えた。その理由を野口氏はこう話す。
「サントリーの提案内容が良かった。併せて、ブランド力を高く評価した」。ビールはプレミアムビールの「ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)」の生と、「サントリー生ビール」の缶、そして、ウイスキーの角瓶を炭酸で割って提供する「角ハイボール」に加え、「レモンサワー」などをラインアップしている。これらの飲料は客室へ持ち帰って楽しむこともできる。

生ビール
生ビール、ハイボールは、業務用の自動サーバーで提供する。利用者がサーバーにジョッキなどを設置すれば、生ビール、ハイボールが自動で注がれる。味の均一化に加え、品質向上が図れたという。「自動サーバーで注ぐビール、ハイボールはおいしい」と野口氏。宿泊客からも味に対する評価は高いという。今後は、ウイスキーのラインアップを拡充する予定だ。
同館では、生ビール、ハイボールをおいしく提供するために、毎日のサーバー洗浄を徹底して行っている。
別館うみねは、オープン直後のため現状、旅行会社、OTA経由の予約が約8割となっている。今後は海外OTAを活用し、インバウンドを取り込みたい考え。そのため、来期以降20~30の客室増設計画を進め、収容人員を拡大する意向だ。

野口支配人




