ジオグルメ
四国ツーリズム創造機構（半井真司代表理事）は11日、高松国際ホテル（高松市）で、「四国『ジオツーリズム』セミナー」を開いた。ガストロノミーツーリズムについての講演を行ったほか、ジオ（地質）に関わるストーリーから着想した地産メニュー「ジオグルメ」＝写真＝の試食などを行い、新たなツーリズム戦略を探った。
近年、その土地の歴史、文化、それを育んだ環境など、地域の「本質」を訪ねる旅行ニーズが高まっているとして企画、実施したもの。四国の魅力をＰＲする新たな戦略として、四国の地質と食、文化のストーリーが感じられる料理「ジオグルメ」の開発などを通じ、地域固有のアイデンティティの形成と、地域住民のシビックプライドの醸成も目指した。
セミナーでは、ガストロノミーツーリズム研究所の杉山尚美代表が「地域のためのガストロノミーツーリズム」をテーマに基調講演。食文化は地域の自然や歴史、習俗などあらゆるものとつながっていることや、ガストロノミーツーリズムの実践事例などを解説した。
今回の企画では、同機構と高松国際ホテル、応用地質学が専門でジオパークなどの専門家である、香川大学の長谷川修一特任教授が連携し「オリーブ牛の低温ロティと阿波尾鶏のパイ包み焼き」「四万十ポークのポッシェ ブイヨン仕立てお野菜と共に」など、四国4県の食材を使ったメニューを開発。
同日の試食会では高松国際ホテルの松原勉総料理長がメニューの説明を行いながら、コース仕立てのジオグルメを提供した。
総括で長谷川教授は、「今回のジオグルメのコースは、地域の気候風土を感じられるもの。五感で味わいながら四国を旅する、ジオツーリズムの実践であったのでは」と語った。
同機構では参加者アンケートの結果などを整理した後、来年度以降のジオツーリズム推進事業の一環として、メニュー拡大や試食会の実施、ＷＥＢでの情報発信なども検討していく考えだ。
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