配席業務で「ARESEA」を使用するホテルのスタッフ
今回の旅館・ホテル向け商品情報のテーマは「設備」。宿泊客の滞在をより快適にする新商品を紹介する。
AIによる効率的な接客を
寿司(すし)ロボットメーカーの鈴茂器工(東京都中野区)は、昨年販売を開始した新製品、自動配席AIシステム 「ARESEA(アレシア)」を旅館・ホテルに提案している。
ARESEAは、AIによる店舗オペレーションの効率化を「受け付け(自動来客対応)」「配席(AI自動配席)」「滞在(AI退店予測)」の観点から実現するもの。AIを組み込むことで、利用者の人数に合わせたテーブルへの案内が可能となる。併せて、日本語、英語、中国語の多言語対応を標準搭載した。「ベテランスタッフのように臨機応変な対応を実現する」と鈴茂器工。
また、利用者自らがスマートフォンなどから席を決めることができるオプション機能の「WEB受け付け」の組み合わせで、より効率的な運用を可能としている。
同社によると(1)スタッフの経験不足や、人手不足で非効率な配席を行っている(2)スタッフ間の情報共有が行きわたらず配席時、利用者に不満を与えている可能性がある(3)インバウンド対応で「言語の壁」や「多言語対応スタッフの不足」などに苦労している(4)現在、使用している受付システムのランニング費用が高額―といった宿泊施設に採用を薦めている。
栃木県鬼怒川温泉にある日光きぬ川スパホテル三日月もこの7月に、ARESEAを導入。420席あるバイキングレストランに設置した。それまでは、受付スタッフが目視でレストラン会場の空室情報を確認していたが、この方法は煩雑で時間がかかる。そのため、20~30メートルの入場待ちの列が発生することがあった。ARESEA設置後は、レストランの空席確認はこの端末で、一目で分かるようになった。待ち時間の短縮に成功したという。

配席業務で「ARESEA」を使用するホテルのスタッフ





