ロゴマークを披露する秋山部会長(左)と、豪州政府観光局のベインズ局長
日本旅行業協会(JATA)のアウトバウンド促進協議会(JOTC)オセアニア・大洋州部会は10月30日、今年9月に方針を示した豪州への送客拡大施策について、個人旅行ワーキンググループ(WG)と団体旅行WGで展開する取り組みの詳細や、各旅行商品に掲出する共通ロゴマークを発表した。
個人旅行は昨年実施した「サンゴの日」を記念したツアーを生かした商品企画を実施。旅行者がロゴマーク付きの商品に参加すると、豪州内でサステナブルな取り組みを行っている団体に旅行代金の一部を寄付できる。ツアーは今月1日から26年3月31日の間に販売し、グレートバリアリーフ、ブルーマウンテンズ、ロットネスト島のいずれかを訪問先に設定した募集型企画商品とする。
団体旅行は、豪州の排出管理削減基金を通じてクリーンエネルギー局が発行するカーボンクレジット「Australian Carbon Credit Unit(ACCU)」のクレジットを購入している企業や団体と提携し、植樹プログラムに参加することで豪州全土へのカーボンオフセットツアーを実施。同部会として25年度末までに展開する商品企画を含んだ提案書を参画会社が活用し、企業や学校が社会貢献活動を取り入れた旅行先として豪州を選ぶ動機付けとなるようサポートを行う。
そのほか、Green KeyやGreen Globeなどの世界的な認証機関に認証されている宿泊施設やサステナブルな取り組みを行う観光施設などの情報を参画会社で共有し、スタンダード認証を目指す。
発表同日に開かれた記者会見で同部会の秋山秀之部会長は、「観光要素だけではなく、今後は社会貢献や社会課題解決を基礎としたMICE事業も含めて、いかに海外旅行を復活させるかがJATAの課題だ」と語った。
会見では豪州政府観光局のデレック・ベインズ日本・韓国地区局長が豪州における旅行者の消費動向を報告。「教育旅行が回復傾向にあり、企業のインセンティブ旅行も強化している」とした。
同部会には、10月30日時点で10社以上が参画している。

ロゴマークを披露する秋山部会長(左)と、豪州政府観光局のベインズ局長




