建築ツーリズムの魅力を語ったアンガールズの田中さん(中央)
文化庁は建築ツーリズム振興の一環として、10月18日~11月9日、京都市内で展覧会などを開催した。1日、東本願寺で行われたトークセッションにはお笑いコンビ、アンガールズの田中卓志さん(49)が登壇し、建築ツーリズムの魅力を語った。
同庁によると、通常は非公開の近・現代建築などを期間限定で公開する「建築祭」が各地で開催され、地域の文化資源に光を当てる新たなムーブメントとして注目されている。
こうした動きを広めようと、同庁は初の建築イベント「LinkArchiScape―建築ツーリズムをつなぐ」を企画。市内の複数会場で展覧会やトークイベントを開催した。
1日のトークセッションは定員300人だが、倍以上の申し込みがあった。
冒頭あいさつした同庁の伊藤学司次長は、「建築ツーリズムの輪を広げ、全国で建築への思いがつながり、そしてその思いが日本ならではの新しい景観を形づくっていく」と述べ、「今日が新しいプロジェクトの幕開けの日」と開幕を宣言した。
田中さんは広島大工学部で建築学を専攻。現在、2級建築士の資格取得を目指しているという。登壇前には京都の歴史的建造物「大丸ヴィラ」(大丸初代社長・下村正太郎の邸宅)を見学した。
建築の楽しみ方を聞かれ「休みの日にふらっと建築物を見て、併設されているカフェでランチをしたりして、ゆっくり帰ってくるのがかっこ良い、大人の趣味。見に行く時は写真を撮りたいからおしゃれをしていく。長めのコートはどんな建物でも自分が浮かずに成立する」とファッションにまで気を使うという。
最後に、「日本はたくさんいい建築物があるから、うまく建築界を盛り上げていただきたい。テレビでも建築を楽しめる番組ができるといい」と話した。
1日から、普段は非公開の建築物の内部を見学できる特別な9日間「京都モダン建築祭」が始まり、30日には港町の美しい建築を堪能できる「神戸建築祭」が開催される。

建築ツーリズムの魅力を語ったアンガールズの田中さん(中央)




