既存空調機に後付けで、空調の電気代を節約
今回の旅館・ホテル向け商品情報のテーマは「設備」。宿泊客の滞在をより快適にする新商品を紹介する。
コスト削減と省エネを同時に実現
関西電力グループの関電エネルギーソリューションは、電気・水道使用量の削減によるコスト削減と省エネ・省CO2を実現する二つのサービス「おまかSave―Air」と「ぴたっとOU」を提供している。
おまかSave―Airは、空調設備の省エネに特化したサービス。建物や店舗の電力使用量のうち、約48%を占める空調の消費電力を効率的に削減する。既存空調機に簡単に後付けが可能で、同社独自の制御ロジックにより、快適性を維持しながら空調の電力使用量を約10~20%削減できる。きめ細やかなデマンド制御(電力使用量を管理することで、契約電力の上昇を抑える取り組み)で建物全体の消費電力に応じて段階的に出力レベルを自動調整する。
制御はスマートフォンやタブレット、PCなどからいつでも確認・変更が可能で、省エネ効果も可視化される。
すでに全国250地点以上での導入実績があり、顧客満足度は96.9%に達している。
リッチモンドホテル姫路での導入事例では、空調設備の電力使用量を約16%削減した。懸念していた室内環境の変化はなく、宿泊者の快適性を維持することができたという。

既存空調機に後付けで、空調の電気代を節約
一方のぴたっとOUは、節水・節湯の自動管理システム。食器洗浄エリアや特別浴室の湯張りなどこれまで節水や省エネが困難であった箇所の節水を可能にする。特許技術の間欠給水(常時給水が行われない給水方法)や自動停止機能により、スタッフの作業効率を維持したまま水の使用量を削減する。
同システムは事前に無料で効果検証を行い、最適な節水・節湯プランを提案。制御機器の設置後は、専門スタッフのサポートとAIによる24時間管理体制で継続的な省エネをサポートする。
ベリタス病院(兵庫県川西市)での導入事例では、上下水道量と湯を沸かすガス使用量およびCO2排出量をともに55%削減した実績がある。
ぴたっとOUは全国200施設以上に導入されており、病院や福祉施設、ホテル、大学、工場など幅広い業種で活用されている。
両サービスの共通点は、初期費用が不要な定額制サービスを採用していることだ。削減された水道光熱費の一部をサービス料金として支払う仕組みで、導入企業は実質的に費用負担なしでコスト削減と環境負荷低減が可能となる。
関電エネルギーソリューションは、これらのサービスを通じて、企業の経費削減と脱炭素経営の両立を支援している。

作業効率を維持しながら水道光熱費を削減





