立教大学ビジネスデザイン研究所は11月4日、無料講座「世界標準のホテル経営人材育成講座—人材のグローバル化への対応—」の受講者募集を始めた。募集定員は30名程度。受講料は無料。東京都「大学等と連携した観光経営人材育成事業」で実施する。

外資系ホテル・ファンドの進出に対応できる人材を育成
本講座は2025年12月18日から2026年1月23日までの期間中、計6日間12講義を行う。会場は専門学校日本ホテルスクール(東京都中野区東中野)。観光関連事業に従事(予定含む)し、東京都内に在住または在勤している方を対象とする。
講座では「所有・経営・運営の分離」や外資系ファンド、国際ホテルチェーンの進出など、グローバル化が進むホテル産業の構造を体系的に理解する内容となっている。運営・人材・資本の各側面で世界標準の経営知識とスキルを習得し、国際的な視点からホテル経営を担える人材の育成を目指す。
立教大学は2019年度より東京都の連携大学に選定されている。東京都産業労働局によると、この事業は観光関連事業者の経営力向上を図り、観光産業の活性化につなげることを目的としている。
現場での実践的ノウハウも学ぶ
講座責任者は立教大学ビジネスデザイン研究所副所長・教授の庄司貴行氏。講師陣には、立教大学名誉教授の村上和夫氏、観光学部特任教授の沢柳知彦氏、大学院ビジネスデザイン研究科特任教授の阿部博秀氏と足立充氏、株式会社西武不動産ビルマネジメント代表取締役社長の徳永清久氏、IDeaS Revenue Solutionsシニアリージョナルディレクターの平佐多彬氏などが名を連ねる。
受講要件は12講義のうち10講義以上出席できることが条件で、対面形式のみでの実施(オンライン参加不可)となっている。応募者多数の場合は応募書類に基づき受講者を決定するとしており、先着順ではない。
募集期間は11月4日から11月19日まで。申込は立教大学のWebサイトから行うことができる。
カリキュラム内容
各日程の講義内容は以下の通り。
【2025年12月18日(木)】
- 講義①「オリエンテーション-ホテル産業の構造と人材マネジメントの重要性-」村上和夫氏(立教大学名誉教授・観光研究所所員)
- 講義②「国際的HRMの基礎理論-グローバル人材マネジメントの枠組みとSHRM(戦略的人材管理)概念-」庄司貴行氏(立教大学ビジネスデザイン研究所副所長・教授)
【12月19日(金)】
- 講義③「パフォーマンスマネジメント-KPI・360度評価・コンピテンシーモデルの導入事例-」沢柳知彦氏(立教大学観光学部特任教授)
- 講義④「報酬・インセンティブ制度-グローバル基準の報酬体系と公平性の確保-」沢柳知彦氏
【2026年1月15日(木)】
- 講義⑤「世界のホテルチェーンと人材戦略-Hyatt, Hilton, IHGなどのホテルオペレーターのHRへの考え方や取り組み-」阿部博秀氏(立教大学大学院ビジネスデザイン研究科特任教授)
- 講義⑥「採用と選抜の国際基準-グローバルホテルにおける採用・キャリア管理についての取り組み-」阿部博秀氏
【1月16日(金)】
- 講義⑦「トレーニングとキャリア開発-国際ホテルの人材育成・リーダー育成プログラム-」講師未定
- 講義⑧「アウトソーシングとサードパーティ-外注化のグローバルスタンダード-」徳永清久氏(株式会社西武不動産ビルマネジメント代表取締役社長)
【1月22日(木)】
- 講義⑨「多様性とインクルージョン-ジェンダー・文化的多様性への対応-」足立充氏(立教大学大学院ビジネスデザイン研究科特任教授)
- 講義⑩「労働環境と従業員エンゲージメント-従業員満足度・ウェルビーイングの向上策-」足立充氏
【1月23日(金)】
- 講義⑪「テクノロジーとHRM-最先端テクノロジー人材の活用管理の最前線-」平佐多彬氏(IDeaS Revenue Solutionsシニアリージョナルディレクター)
- 講義⑫「総括:日本のホテル業界の現状-労働力不足・非正規雇用・外国人雇用-」庄司貴行氏






